こんにちは。
先日以下の記事でご紹介した、Lanificio Camporeというイタリアの会社のツイード生地で注文したツイードジャケットが完成しました。
サルトでジャケットをオーダーし始めてから4着目で、毎回細かな変化を加えて自分なりの実験検証を続けていますが、今までの中ではベストな仕上がりでした。
が、まだ改善が必要な点も見えてきました。
早速写真をご覧ください。

前回作った以下のリネンツイードのジャケットから変えた点は、

•ツキ(首の付け根付近の生地余り)取り量を2ミリ増加


•袖を3ミリ細く


•ボタンの高さを1.5ミリ高く


•ネックポイントをわずかに外側に
どれも2、3ミリ程度の変化で、正直誤差の範囲かもしれませんが、良くなったと思います。
今回のツイードジャケットは、前回のリネンツイード同様、肩幅を広めに、肩パッドも現代の平均からすればやや厚めのものを入れていて、肩周りに構築的な印象を出しつつ、あくまでイタリア的なナチュラルな印象は崩さないようにしたつもりです。
参考にしたのはこちらのジャケット。

借り物ですがアットリーニのものです。
肩幅は今回のツイードジャケットの方がわずかに狭いですが、雰囲気はなんとなく近づいてる気がします。

肩も胸も、自分の体より少し大きく見せることが出来るのがテーラードジャケットの力だと思いますが、今回のジャケットも、不自然にならない範囲でその効果を発揮してくれてると思います。
続いて背中をじっくり見てみます。
ツキ取り量を増やしたおかげか、首や肩甲骨付近の収まりはさらに良くなったと思います。


よく見ると右の肩甲骨下あたりの生地が窪んでいて、おそらく私の肩が右だけ少し下がっているのが原因だと思います。左の肩にカバンを掛けることが多いのが原因の一つです。
右肩だけ撫で肩の補正を入れることでシワは軽減されると思いますが、左右差を放置していると将来的に体がさらに歪みそうで嫌なので、
カバンをいつもと逆で持ったり、意識して右肩を上げて生活し、左右差をなるべく無くす努力をしようと思います。笑
続いて横から見てみます。


袖を3ミリ細くしていますが、今まではあえて太くしていた分を平均に戻した形で、特に違和感はないと思います。
が、袖口は平均より1センチほど細くしており、二の腕から袖口に向かうテーパードは強めです。
あくまで変化球とは理解しつつ、袖口が細めなのが好きなのでそうしています。
二の腕が太く見える効果があるような気もします。
最後にボタン位置を1.5ミリ高くした点について。


これも、今まであえて下げていた分を普通に戻した形です。
普通、と言ったものの、英国のジャケットにある高めのボタンスタンスではなく、あくまでイタリア寄りの、リラックス感のある高さだと思います。
話が逸れますが、体へのフィット度合いについて話したいと思います。
振り返ると、メゾンエラールのこのジャケットは大きく作り過ぎました。


男性的な印象を強めたいと思い、肩周り、胸周り、袖、とウエストから上を中心に大きくしましたが、正直失敗だったと思っています。
今回のジャケットは、エラールと比べたら大きくはないですが、あくまで少し大きめです。


肩も胸も、自分の体より少し大きく見せてくれている、と上で述べましたが、悪く言えばブカブカです。
ツイードなので、カジュアルなアイテムであり、かつ中に厚めのニットを着ることもあると考えると、悪くはないと思います。
しかし、肩の大きさは良いと思うのですが、バストの大きさ、それに関連するアームホールの大きさは、もう少し小さめでも良かったと思います。

痩せ型の私が体にフィットし過ぎたジャケットを着ると、貧弱な印象になってしまいますが、ブカブカなものを着るとそれはそれで貧弱に見えるので、良いバランスを見極めるのが難しいです。
どのくらいゆとりを持たせるかは、目安はあっても正解はなく、テーラーや着る人の好みの要素が大きく、一流ビスポークテーラーでも結構ゆとりがあるな、というジャケットも良く見かけます。
私の中で一つの正解は、師匠とするドルソの齋藤さんのサイズ感。

自分で自分のものをオーダーするようになってからは、挑戦として大きめにもトライしましたが、齋藤さんを目指して真似していこうと今は考えています。
今回のジャケットに話を戻します。
着心地については、工場の技術の高さのおかげで非常に良いです。
着ていて軽いのと、腕を前後に動かしても突っ張ったりせずストレスがありません。
肩にも袖にもイセ量がしっかり確保されていて、可動域が確保されているのが理由の1つだと思います。

ちなみに、このツイードは触るとチクチクしますが、総裏地にしているので問題ありません。


それでも我慢できるレベルでほんのりチクチクは感じますが。笑
裏地はダークブラウン、ボタンはダークグレーのナットにしましたが、悪くないと思います。

ポケットは今回パッチポケット初挑戦でしたが、合っていると思います。

今までは、切りポケットのフラップ無しが好きでしたが、試してみて、悪くないなと思います。
が、やっぱり切りポケットフラップなしの方が好きは好きなので、次回からは戻そうと思います。
今回登場した写真では、最近の雨続きのせいで全てデニムにスエード靴の上に羽織っていますが、
シーズン本番ではコーデュロイやフランネルパンツに合わせて沢山着て行こうと思います。
以上です。
ありがとうございました。






コメント
リネンさん。こんばんは。
ツキの部分、言われてみればというレベルですが、2mmでも変わりますね。勉強になります。
私も頭をフル回転させたのですが、リネンさんの目標されているいくつかのスーツはAHのかま巾、特に前身頃側の巾を狭くしているような気がします。
狭くした分、前身頃巾(脇より数cm上)を広げるイメージです。こうすると横から見てAHがD型に、肩先から垂直にストンと落ちるようになると思います。そして今まで袖の生地があった分だけ身頃に立体感が出ると思うのです。
これをすると当然腕が細くなりますから、シワは入りやすくなると思うのですが、どうも著名な方は入っているように見えます。
齋藤さんの他、例えば立体的なスーツを作る方で有名な方ですと、鈴木健次郎さんや、イタリアだとLiverano & Liveranoなどでしょうか。
見本のアットリーニはAH自体は小さく、一方で袖を大量にいせ混んでいてるおかげで、袖の太さを確保しているように見えます(これが出来るかどうかは工場次第ですけどね…)