夏のヴィンテージ時計選び

お直し・ケア

こんにちは。

夏の腕元問題。

「腕が露出する格好には、アクセサリーが映える。」

その通りだと思いますが、私は個人的にアクセサリーを着けこなせる自信がありません。

というのも、アクセサリーはどうも、「オシャレしてます感」が出てしまう気がして、気恥ずかしいのです。

でも腕時計は別です。

飾りでしかなく何の機能もないアクセサリーと違い、時計には時間を知るという機能があります。

機能があるものは、その機能が必要だから付けている、という免罪符があるので、頑張ってる感を出さずに付けられると思います。

それでいて、腕時計はアクセサリー的要素もあるので、自意識過剰(=頑張ってると思われたく無い)のくせにオシャレはしたい私のような人間にはピッタリです。

という理由で、夏にも腕時計は出来る限り付けたいと私は考えています。

スーツもシャツもリネンの夏の格好。時計を付けないと、コーディネートが完成しない気がします。

私は現行時計にほとんど興味がなく、ヴィンテージ時計専門なのですが、ほとんどのヴィンテージ時計は、防水機能が無いか、あっても弱いです。

なので、夏にヴィンテージ時計を付けるには注意が必要です。

夏にヴィンテージ時計を付ける為のポイントを、私なりにお伝えしたいと思います。

時計本体とベルトを分けて考える

良く聞くのが、夏は革ベルトではなくメタルブレスレットの時計が良い、という話。

これが最も危険な誤解だと思います。

時計への水気(汗、水、湿気)対策は、時計本体とベルト、に分けて考える必要があります。

時計本体は精密機械で、ベルトは革、金属、ラバー、等の何かしらの素材の塊です。

水により弱いのは、精密機械である時計本体です。

ベルトが革だろうが、メタルだろうが、時計本体に水が付くリスクは変わりません。

まずは、時計本体を、水気からどう守るかを考えなければなりません。

時計と腕を直接付けない

防水機能がある時計なら、水がかかっても安心なので、特に注意は必要ありません。

でもヴィンテージ時計は、たとえダイバーズウォッチであっても、何十年も経つことで防水機能は低下しており、防水だとは思わない方が安全です。

ヴィンテージのダイバーズウォッチの裏側。

手を洗う時、雨が降ってきた時などは、一旦外してカバンやポケットにしまうなり、長袖を被せるなどして注意して守ってあげれば良いですが、自分の汗が最も厄介です。

腕時計をつけた状態で汗をかいてきた場合、その時のシチュエーションによっては時計を外すことも出来ますが、例えば仕事でお客さんと話している時など、変な動きが出来ない時は付けたままになり、時計本体に汗が侵入するリスクが発生します。

汗を腕時計に付けない方法としては、台座を付けるか、NATOベルトを使う手があります。

台座
NATOベルト

見た目は多少ゴツくなるので一長一短ですが、それがあれば夏にも比較的安心して使えます。

このセイコーのヴィンテージ時計、見た目にはしっかりしてて防水機能もありそうな感じですが、防水時計では全くなく、心配なので夏はNATOベルトと合わせることが多いです。

メタルブレス。(夏以外用)
同じ時計をNATOブレスに変更。(夏用)

カルティエのタンクは、夏には台座をつけないと不安です。

革ベルトと同色の黒の台座を付けている。

というのも、角型時計は丸型と比べて気密性が劣り、比較的水気の侵入を受けやすいです。

そんな中特殊な存在なのが、ジャガールクルトのレベルソ。

同じ角型ですが、台座無しでも夏に付けて問題ないと私は考えています。

何故なら、反転させる土台が、既に台座としての役割を果たしていて、時計の機械と腕の間に入ってくれているからです。

レベルソは、格好良いだけでなく、上述の意味で年中付けられて、本当に最高の時計です。

ちなみに台座を付けると以下のような感じです。どうしても、台座は付けていると多少は見えてしまいます。

メタルブレスも革ベルトも、夏には良くない

前章では、時計本体をどう水気から守るかを考えてきました。

続いて、ベルトをどう守るかを考えます。

夏にはメタルブレス、というのが誤解だと上で述べました。

メタルブレスは、メタルなので、汗や水が素材に染み込んだりはしません。

しかし、ブレスレットは複雑な構造をしていて、内側に水気が侵入し、蒸発しないまま残ってしまうと、サビや固着の原因になります。

それを放置していると、金属が腐り、ちぎれることもあります。

革ベルトなら、新しいものを買えるし、珍しい革や色だったとしても、お金さえ払えばオーダーなども出来ます。

しかしメタルブレスレットは、ヴィンテージのものは基本的には交換はできず、壊れたら終了です。

なので私は、メタルブレスレットの時計は、夏にも付けますが、慎重になります。

汗が吹き出してきたら一旦外したり、1日の終わりには柔らかい布でしっかり拭き取ります。

できる対策

時計本体を汗から守る対策は、既に述べ通り、台座やNATOベルトなどです。

では革ベルトとメタルブレスレットを汗から守る方法はどんなものがあるのか。

革ベルトについては、裏に何かを貼る、しかないと思います。

薄いラバー、もしくは水に強い合皮などです。

表面はグレー、裏に黒の合皮が張られている。

既製品で最初から貼られているものもあれば、オーダーでそういう仕様に注文するのもありです。

何も貼っていないと、汗を吸い取りまくってすぐにダメになると思います。

メタルブレスレットは、裏に何も貼ったりは出来ませんが、水で洗うことが出来ます。

ただ手間が掛かります。

カルティエで時計の修理を依頼すると、このような洗浄キットが貰えます。

専用の洗浄液が付いていますが、水だけでも良し、または専用のものでなくても、食器用の中性洗剤くらいなら使っても平気だと思います。

しかし、時計本体に水が飛んで行かないように保護するのが難しいです。

ラップで時計本体部だけぐるぐる巻きにする手がありますが、ブレスレットの付け根も多少被さってしまい、完璧には洗えません。

それに、いくらラップで巻いても、時計に水をかけるのは不安になりませんか?

時計とブレスレットを取り外す手もあります。が、面倒だし、取り外す際に時計を傷つけてしまうリスクもあります。

残る手は、プロに任せること。

例えばカルティエのブティックに持っていくと、メタルブレスレットの洗浄を行ってくれます。しかも無料で。

ただし、これは超音波洗浄というもので、しっかり汚れが落ちる反面、金属に少なからず負担が掛かるらしいです。

数回が限度で、毎年洗浄する、といったことはできません。

最後に

総合的に考えると、1番楽なのはNATOベルトですかね。

NATOベルトは簡単に洗うこともできますし。

ただ、デザイン的にNATOベルトが合う時計なら良いですが、ドレスウォッチには合わせる難易度は高めです。

どうしても、外し、という感じになるので、バチっとスーツを着たい時には合いにくいと思います。

どんな時計にも使える万能な対策は無いので、その日の服装や予定に合わせて、最適なやり方で時計を守っていかないといけませんね。

以上です。

ありがとうございました。

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