こんにちは。
ここ数回革靴についての記事が続いていますが、あと一回だけお許しください。
あるアイテムが気になり出すと、それを思う存分調べ、考え、買い、今度は買ったものについて調べ、と大体数週間はそのアイテムに夢中になってしまう性格なのです。
今回のブームでは、靴を2足買いました。
そのうちの1足が、黒のパンチドキャップトゥ、エドワードグリーンのHYTHEと言うモデルです。

黒のパンチドキャップトゥは、クロケットジョーンズのBELGRAVEというモデルのものを持っており、普通に考えれば1足あれば十分です。

しかし足に全く合っておらず、履き心地が良くなくて、良い物があれば欲しい、と考えていました。
そんな時に、既に持っていて履き心地も分かっていたHYTHEのブラウンの、黒バージョンがたまたま見つかったので、これは逃したら後悔すると思い、購入しました。

今回の記事では、クロケットジョーンズのBELGRAVEとエドワードグリーンのHYTHEを比較してみようと思います。
優劣を付けるのではなく、違いを見つけていきます。
両モデルの概要
クロケットジョーンズのBELGRAVEは、一般的な内羽根式のパンチドキャップトゥのデザインで、キャップの部分にブローグ(穴飾り)が入っている以外は、ストレートチップと同じです。

エドワードグリーンにも、ほぼ同じデザインのBERKELEYがあります。同ブランドらしいスワンネックステッチが入っているくらいの違いです。

今回買ったのは、BERKELEYとは少し違うHYTHEというモデルで、ホールカットとパンチドキャップトゥの中間のようなデザインで、羽根を囲う切り替えがありません。


代わりにスワンネックステッチの部分が革の切り替えになっています。
一方BERKELEYではスワンネックステッチは切り替えではなく単なる飾りです。

本来なら、クロケットジョーンズのBELGRAVEと比較すべきはBERKELEYだと思いますが、持っていないのでご容赦ください。
デザイン:キャップの大きさ
私がキャップトゥのデザインにおいて最も重要だと思うのが、キャップ部分の大きさです。
キャップはやや小さめの方が格好良いと私は感じます。

ジョンロブのフィリップIIや、今回比較対象とするクロケットジョーンズのBELGRAVEは、もう少しだけキャップが小さければ良いのに、と思っていました。


エドワードグリーンは、モデルによってはキャップが大きいものもありますが、今回比べるHYTHEは、比較的キャップが小さいと思います。

革質
革質については、素人の私の目には、どちらの靴も非常に良く見えます。
以下の写真では履きこみ度合いが違うので比較しにくいですが、革のキメ細かさ、シワの細かさに大きな差は無いように思えます。

今回のクロケットジョーンズのBELGRAVEは、同ブランドの中でも高級ラインに位置するハンドグレードラインのもので、使っている革も通常ラインより良い革のようです。クリームを塗ってブラッシングしただけですが、確かに輝いています。
デザイン:ラスト
両者とも、ややスクエア型のつま先をしています。

クロケットの方が、全体のバランスは若干シュッとしていると思います。
ラスト(木型)については、クロケットの方は消えてしまって判別不可で、グリーンの方は606というラストです。
エドワードグリーンの中心となる、昔ながらの英国靴らしいラウンドトゥのラストが202で、606はそのつま先部分をスクエアにしたような感じです。


私がいつも読ませていただいているブログ「ミウラな日々」さんの記事が非常に参考になります。
エドワードグリーンのHYTHEは、私の606だけでなく、昔ながらの202、スタイリッシュな888など、複数のラストで展開されていたようです。

今はモデル自体が廃盤となっています。
履き心地
履き心地については、エドワードグリーンのHYTHEの方が圧倒的に良かったです。
履き心地は絶対的なものではなく、その人の足との相性次第です。
しかし、その前提を踏まえても、この章の後半で述べる理由から、エドワードグリーンの方が、少なくともほとんどの日本人にとっては、相性が良いと思います。
まず、エドワードグリーンのHYTHEは、7ハーフF、クロケットジョーンズのBELGRAVEは7ハーフEと、両者同じサイズでウィズ(幅)がエドワードグリーンの方が横に1サイズ大きいです。
私はどんな靴を履いても夕方には小指が痛くなるのですが、そういう足の人には、ウィズが大きい方が快適に決まっています。
なので、ウィズが違うのにエドワードグリーンの方が履き心地が良いと言うのはフェアではありません。
横幅以外でエドワードグリーンの方が履きやすいと思う最大の理由が、かかとの作りです。
エドワードグリーンは、かかとが小さく足首に向かって包み込むようにラウンドしている、という話を聞きますが、本当にその通りだと思います。
この写真が分かりやすいです。

クロケットも、すべてのモデルがかかとが真っすぐなのではなく、包み込むようなモデルのラストもあるとは思います。
例えばキャベンディッシュ3というモデルは、日本人にとってかかとのフィットが最高、といった話を聞きました。


ただ、キャベンディッシュ3は日本市場向けに作られたモデルらしく、ブランド全体的な傾向としては、エドワードグリーンの方がかかとの立体感はこだわっているのだと推測します。
もう一つ気が付いたのが、くるぶし下の段差です。

かかとのフィットを高めるには、ある程度かかとの高さがあった方が良いですが、高すぎると、くるぶしに靴が当たってしまいます。
エドワードグリーンの方は、かかとの高さがあるのに、くるぶしに当たらないよう外側だけくり抜いたようにカーブしていて、くるぶしは全く当たりません。
手の込んだ作りなのが分かります。
クロケットの方は、外側と内側が同じ高さで、カーブもなく真っすぐです。

かかとの内側については、エドワードグリーンの方はスエードが貼られていて、クロケットジョーンズの方はインソールと同じ黒い表革です。

高級靴には、かかとの内側にスエードを貼ることは少ない印象ですが、エドワードグリーンの方は、インラインではなく、とあるショップの別注品のようなので、かかとの仕様も別注されたのかもしれません。
これだけかかとのフィット感が高い靴なら、あえてスエードを貼らなくても良い気がしましたが、単純に歩行時にかかとが付いてきやすく機能的には便利です。
まとめ
しつこいようですが、靴は相性が最重要です。
どちらも手の込んだ高級な英国靴であり、総合的に見て、両者の靴に大きな差はないと思います。
ちなみに価格は2026年6月現在、クロケットのBELGRAVEは約15万円、グリーンはHYTHEは廃盤なのでパンチドキャップトゥのBERKELEYを見ると約25万円。
10万円の差を、履く人が感じるかどうかです。
唯一私がはっきり感じた違いは、かかと~くるぶしにかけての作りで、圧倒的に立体感のあるエドワードグリーンの方が、多くの日本人にとっては履きやすいと思います。
履き心地はさて置き、エドワードグリーンって聞くだけでテンションが上がりませんか?笑
純粋に見た目や機能が好きかも重要ですが、ブランド名も、そのアイテムを身に付けたときの気分の上がり方の大きな要素だと思います。
本当は、ブランドなんて一切気にしません。と言いたいのですが、自分がただのミーハーなのが悔しいです。
以上です。
ありがとうございました。


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