ベルトの穴の位置、実は一番端が正しい?

クラシックのルール研究

こんにちは。

ミスターリネンと申します。

真ん中の穴しか使わないなんて無理

ベルトをする際、5つ穴があったとしたら、3つ目で留めるのが正解。

というルールのようなものを聞いたことがある方も少なくないと思います。

スーツの着こなしのお作法?の一つとして、雑誌やネット記事でもそのように書かれることが多いです。

5つのうち3つ目で留まっている。一番右の穴はベルトの輪に隠れていますが。

確かに真ん中で留まっている方が、美しいとは思います。

しかし、真ん中の穴が自分にとってちょうど良いサイズであるベルト、見つけるのが難しくないですか?

既製品だと、大体は75センチ、80センチ、85センチと5センチ刻みで、83センチなどその中間のサイズがマイサイズの人はかわいそうです。

また、ベルトは使っていくうちに多少伸びることもあるし、自分のウエストの太さは日々変化するので、常に真ん中の穴でピッタリ、ということは困難だと思います。

メッシュベルト、偶数穴ベルト、サイドアジャスター

メッシュベルトを使うことで、それら問題は解決しますが、スーツにはカジュアル過ぎて使えないこともあるし、デザイン的にも、メッシュじゃないものが良い、という場合もあるし、穴の位置問題は多くの方が直面すると思っています。

メッシュベルト。

もう一つの解決策としては、穴の数が偶数(4つや6つが主流)のベルトを使うこと。

穴の数が偶数と言うことは、「真ん中」が存在しません。

真ん中が無い以上、どこの穴を使っても中途半端なので、最初から諦めが付くとも考えられます。

が、これを気持ち悪いと感じる方もいるでしょうし、そもそもスーツに合わせるようなカチッとしたベルトは、ほぼ100%5つ穴です。

スーツが好きな方は、スラックスはサイドアジャスター仕様でオーダーし、そもそもベルトをしない、という方も少なくないと思います。

ベルト無し、サイドアジャスター仕様

ベルトの面倒から解放されるには、ベルトをしないのがベストな方法でしょうか。

そもそも真ん中が正しいなんてルールはある?

そもそも、真ん中の穴を使うのが正しいというルールはあるのでしょうか?

ルールではないけれど、多くの人が暗黙の了解として認識する、お作法のようなものだと、私は思います。

お葬式にワニ革の靴を履いていってはいけない、というルールのようなものではありません。

例えるなら、ネクタイのディンプル(窪み)のようなものでしょうか。

素人の結びですが、ディンプルの例。

ディンプルが無くたって、誰も注意なんてしないし、スーツが好きな人以外からは、気づかれもしません。

それと同じで、ベルトの真ん中(3番目)の穴を使わず、2番目や4番目の穴を使っていたって、誰も何とも思いません。

とはいっても、真ん中の穴を使わないと何となく気持ち悪いと思う方、おられますでしょうか?

私は、誰も見てなんかいないと分かってはいても、真ん中の穴をなるべく使いたく、少し太ってしまった場合やご飯の後でも、苦しい思いをしながら無理やりでも真ん中の穴を使いたいと思ってしまいます。

落合正勝氏は、端の穴を使っていた

真ん中こそが正しい、と思っていたところ、勝手に師匠とする故落合正勝氏の著書で興味深い記述を見つけました。

「私はベルトは一番端の穴(先端に近い方)を使う。なぜなら、不必要にベルトの先が余っているのが好きではないから。」

という内容でした。

先端に近い一番端の穴を使った場合。

落合正勝氏が言うからそれが一番正しいルールだ、と言いたいわけではありません。

それに、前章でも述べた通り、ネクタイの穴の位置にルールなどはなく、作法程度のものです。

それでも私には目から鱗でした。

ベルトの先が余っているのは不必要、先が短いほどエレガント(とまでは落合氏は書いてはいませんが)、という考え方、見方もあるんだということが衝撃でした。

そう言われると、確かに先の余りが無い方が良くも見えてきます。

考え方ひとつで、こうも見える世界が変わるんだ、という衝撃を受けました。(おおげさ)

結局は人からどう思われたいか

真ん中は左右対称という美しさがある、端は余計なものを排除した美しさがある。

では逆の端の穴はどうでしょう。ベルトの先端から一番遠い穴です。

私には、今のところそれが美しいと捉える見方が思いつきませんが、何か新たな見方を見つければ、それも美しいと思えるのかも知れません。

見方次第でベストな穴の位置は変わりうるということを踏まえても、どの穴を使いたいかと言えば、私はやっぱり真ん中です。

それは、「人からダサいと思われたくない」という自意識過剰さです。

落合正勝氏ならば、端の穴を使っていても、それがマイスタイルだという感じがして格好良いです。

めちゃくちゃ格好良いスーツ姿で、ディンプルが全くないネクタイの結びをしても、それが格好良く見える人はいます。

要するに、自信を持って着ているかどうかだと思います。

私は、人目を気にするし、これがマイスタイルだという説得力のようなものを自分自身が出せていないと思っているので、誰の目にも違和感のない「無難な」スーツスタイルをしたいと考えています。

なので、ベルトの穴は真ん中を使いたいです。

(実際は私のスーツのスラックスは全てサイドアジャスターにしているので、仮にベルト仕様にするなら、の話ですが。)

最後に:カジュアルスタイルの場合は?

スーツではなく、ジャケパンや、もっとカジュアルにデニム×白Tなどのスタイルでも、ベルトは登場します。

その場合のベルト穴の位置は、気にされるでしょうか?

カジュアルなスタイルには、ルールなんて存在しないから、気にするべきではない、という考えもあります。

でもスーツにおいてベルト穴の位置を気にされる方は、きっとカジュアルスタイルでも、なるべく真ん中の穴を使いたい、と考えられるのでは?と想像しています。

少なくとも私は気にします。

が、既製品のベルトが5センチ刻みの展開しかない、自分のお腹のサイズが日々変動するため、真ん中の穴を使うことは諦めています。

メッシュベルトに逃げるか、シャツをブラウジングさせて、ベルトに被せて見えにくいようにしてごまかしています。

皆様はどうされていますか?

ご意見あればぜひ教えてください。

以上です。

ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました