こんにちは。
ミスターリネンと申します。
ラルフローレンの最上位レーベルと言われる、パープルレーベル。私にとっては憧れのブランド(レーベル)です。
メンズの展開しかなく、ほとんどの製品がイタリアで作られているらしいです。
私にはせいぜい靴下かパンツくらいしか手が出ませんが、運よく中古の未使用品のリネンシャツを2枚手に入れられました。
パープルレーベルのリネンシャツについて、具体的にどんなところがすごいと思ったか、中古で買ったくせに偉そうに感想を述べます。
結論を簡潔に述べると、
見た目は最高に格好良く、最高級ブランドというのも納得。
しかし作りは、3、4万円ほどのイタリア製シャツと大きな差はないか、もしかしたらそれ以下かもしれない。(素人目には)
以下詳しく見ていきます。
シャツ紹介
持っているのはこの2枚です。

薄い紫のものと、グリーンのグレンチェックのものです。
紫の方は、裾がスクエアカットになっており、シルエットもやや緩めで、裾を出してリラックスして着ることを想定していると思われます。

グリーンのチェックの方は、タイト目なシルエットで、裾はタックインすることを想定していると思います。

タックイン想定ですが、ドレスシャツではなく、胸ポケットが付いているあくまでカジュアルシャツです。
いずれもイタリア製。
定価は7、8万円程度のようです。
素材、色柄
私がこの2つのシャツでまず良いと思ったのが、素材です。
両方ともリネン100%の生地ですが、素肌に着ても不快感が全くない、柔らかいリネンという感じです。
私はリネンシャツは素肌で着るようにしていますが、モノによってはやや硬くてガサガサするモノもあるので、良いリネンを使っているのが分かります。
ただ、柔らかいリネン自体は特別珍しいものでもなく、ユニクロのリネンシャツだって柔らかくて気持ち良いです。
生地の何が良いと思うかと言うと、色柄です。
紫の方は、発色がとても綺麗で、上品な色合いです。
ですが、かなり派手なので、個人的には使いにくいと感じています。
ベージュのリネンスラックスと合わせれば、夏には良さそうですが、出番は限られそうです。

対してグリーンの方は、最高な色と柄だと思いませんか?

オリーブとベージュのグレンチェックに、薄い紫のような、ブルーのようなペーン(格子柄)が入っています。
こんな配色のグレンチェックは見たことがありません。
ラルフローレンのオリジナル生地なのか、どこかの生地屋の生地を使っているのかは分かりませんが、最高のセンスです。
ラルフローレンはチェック柄に定評があって、ポロラルフローレンなどで、格好良いチェックが多くある印象です。

このパープルレーベルのチェックは、ポロラルフローレンとは違う、お上品系の洒落たチェックという感じがします。
作り
シャツを作ったことのない私が、シャツの作りについて判断することはできないですが、私なりに気づいた点だけ述べさせてください。
シャツの作りを知るうえでとても勉強になったのが、以下の動画です。
それを踏まえて私が注目したポイントは、
・運針(ステッチ)の細かさー細かいほど良い。細かいと見た目が綺麗になる。細かいとミシンの進みが遅くて縫うのに時間がかかる=製作費が上がる。
・袖の付け方―身頃と袖を一直線に縫う場合と、別々に縫って後でくっつける場合がある。後でくっつける方が、腕が動かしやすくなり着心地は向上するが、手間がかかる。


・手縫い箇所の有無―肩や袖など、可動する箇所は手縫いの方が遊びが生まれて動きやすくなるらしい。しかし、高級シャツでもあえてミシン縫いを採用するブランドもあり、必ずしもミシンより手縫いの方が良い、という訳ではないらしい。ブランドの考え方による?
・ボタンの素材―天然素材が良い。プラスチックはイマイチ。
さて、今回取り上げるシャツを実際に見てみます。
運針は、小さすぎて一針ずつ数えることが出来ず、具体的な数字をお伝え出来ずすみません。
細かいとは思うのですが、他のシャツと比べて特別細かいのかは分かりません。


袖の付け方は、両方とも、身頃と袖を一直線に縫う、簡易的な方の作りでした。


高級シャツ=身頃と袖を別で縫う、という公式が常に当てはまるのかは私には分からないですが、少なくともパープルレーベルのシャツは袖付けに関してはそこまで手間をかけていないようです。
手縫いの箇所は、少なくとも私の目では見つけれらませんでした。
ボタンホールは、私の目にはミシン縫いに見えますが、手縫いなのでしょうか。


分かる方、ぜひ教えてください。
続いて、肩のあたりにあるプリーツにも注目します。
両方とも、肩甲骨の辺りに動きやすいようプリーツが2か所ついています。



グリーンの方は、両側とも外側を向いていますが、紫の方が、両側とも右方向に開いています。
普通は左右で逆の向きになるはずなので、これはあえてやっているのか、間違えたのか、分かりません。
最後に、柄物に限った話ですが、柄合わせを見てみます。



柄合わせは感動するほど綺麗です。グレンチェック位置、ペーンの位置、完璧に揃っています。
ポロラルフローレンの方を見てみると、前身頃の柄は揃っていますが、肩の部分は揃っていません。グリーンが入ったチェックは複雑なので仕方ないとしても、後ろのピンクの方は、もう少し揃えようとすれば揃えられる気がします。

この辺りがパープルレーベルの違いの一つかもしれません。
ボタン
ボタンだけ、しっかり取り上げたいので別の章にします。
紫の方は、恐らく、貝ボタンではなくプラスチックです。

ボタンの裏側を見ても、天然の貝らしい不均一な模様がありません。
ですが、一番上のボタンだけ薄く、それ以外のボタンは分厚く、ボタンの厚さを変えるという手間がかかっていました。

一番上はまず留めることのない派手色シャツなので、外しやすい薄めのボタン、それ以外は外れにくい厚めボタンというのは理にかなっています。
また、こういう分厚いボタンは個人的には留めにくくて苦手ですが、高級シャツでは多い印象です。
それだけこだわっているのに、なぜ天然の貝じゃないのか、理解に苦しみます。
グリーンのチェックの方は、ホーンボタンです。

シャツのボタンは大抵が貝ボタンで、ホーンボタンはジャケットに使われることがほとんどですよね。
ましてやリネン100%のシャツ。夏のシャツと言えば貝ボタンが普通です。なので、あえてホーンボタンを使うという強いこだわりを感じます。
やや透け感の強いボタンで、艶もあり、色味も最高。
このリネン生地の色柄には、このボタンしかないという最高のマッチングだと思います。
仮にこのシャツのボタンが普通の白蝶貝のボタンだったらどうでしょう。
全くおかしくはないと思いますが、格好良さが3割減になりそうです。
紫の方と比べて、やや厚みが抑えられており、留めやすさも抜群です。
パープルレーベルのシャツ全てに当てはまる話ではないかもしれませんが、ボタンへのこだわりもパープルレーベルの特別さの一つだと思います。
最後に
まとめると、私でも気づけたパープルレーベルのシャツのすごさは、生地の良さ、色柄の美しさ、柄合わせの丁寧さ、ボタンへのこだわり、でした。
それでイタリア製というのを考慮しても、7、8万円という値段が妥当かは分かりませんが、ブランド料も考えると、仕方ない値段なのかもしれません。
紫の方は派手すぎてそんなに気に入ってはいませんが、グリーンの方は、色柄、ボタン、胸ポケットのデザイン、すべてが完璧すぎてとても気に入っています。
チェックのシャツと言えば、普通は上にジャケットを羽織る場合は無地のジャケットが基本だと思いますが、このリネン混のサマーツイードのジャケットに合わせても良いかと思っています。


グレンチェック×グレンチェック、邪道かもしれませんが、挑戦してみます。
以上です。
ありがとうございました。
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