DORSOオーダー体験記(1回目)

オーダー

こんにちは。ミスターリネンと申します。

先日、DORSO ドルソさんに初めて伺い、オーダーをしてきました。その時の様子を記事にまとめます。

DORSOにした理由

DORSOさんについては、ご存じの方が多いと思うので、一回行っただけの私が説明する資格もないので、HPのリンクだけ載せておきます。

私はこれまで、吉田スーツさん、ミケーレシンさん、アトリエベルンさんでオーダーをしたことがあり、どちらも素晴らしいお店でした。

床屋とテーラーは変えるべきではない、と英国では言われているようですが、どうしてもDORSOさんが気になっていました。というのと、オーナーの齋藤さんにお会いしてみたい、という思いもありました。

DORSOさんの作品はインスタグラムやHPで見ることが出来ますが、どちらかと言えばイタリア寄りなのかもしれませんが、無国籍っぽいというか、個性控えめなように私は感じ、そういう所が魅力に思えました。

また、齋藤さんは、自分で型紙を引いて、生地を切って縫って、スーツを0から作ることが出来るビスポーク職人でもあるらしく、それだけでなく着こなしにも精通された方で、クラシックなスーツを勉強していきたい自分にとっては、憧れの存在です。

11月に入ってますが全身リネンで行きました

DORSOさんでは、いわゆるフルオーダーと呼ばれる、職人さん(齋藤さん)に0から作ってもらうメニューもありますが、MTM=Made to Measure(メイド トゥー メジャー)と呼ばれる、パターンオーダーに近いメニューもあります。

今回私がお願いしたのはMTMですが、DORSOさん最大の特徴が、初回のみ仮縫いが無料というサービスです。

仮縫いとは、スーツの各パーツを縫い合わてしまう前に、仮で甘く縫った状態のスーツを着て、細かいサイズを確認、修正するステップのことです。そこで確認したサイズ情報をもとに、細かい修正を加えて、仮ではなく本縫いに入る、という流れになります。

仮縫いは時間も手間もかかるので、普通は有料のオプションですが、それを無料でやってくれるのは非常にありがたいです。

MTMはフルオーダーと比べて価格は安く済むけれど、仮縫いがあるおかげでフルオーダーに負けないくらいのフィッティングが得られる、ということです。

初回だけ仮縫いをしてもらえば、よほど体型が変わらない限り、2回目以降は同じサイズ感で作ってもらえば、仮縫いが不要になるわけで、とてもお得です。

ということで、事前にHPから予約をして、平日に有給を取って来店しました。

参考記事

「伊製フルハンドメイドのスーツが13万円で作れるテーラー」

「アトリエベルンのオーダー体験記」

何をオーダーするか決めずに行った

今回何をオーダーするかは、事前には決めず、齋藤さんに相談して決めることにしました。

私はリネン、ツイード、フランネルなど、生地に表情があり、着れば着るほど味が出てくるような素材が好きで、これまでのオーダーも全てそのような素材ばかりでした。

リネン、リネン、フランネル
ツイード

クラシック好きと言っているくせに、ネイビーのスーツは1着も持っておらず、ベージュやブラウン系ばかり、時々グレー、という偏り具合です。

リネン(混)、リネン

好きなものは変わっていないので、今回もリネン、ツイード、フランネルが良いなと思うと同時に、これまで挑戦してこなかった素材を試してみるのもアリかな、とも思っていました。

今回は、自分で決めるというよりは、なるべくお任せベースでお願いしようと思い、提案していただいたこちらの生地にしました。やっぱりネイビーよりグレーが好きなんです。

ドラッパーズというイタリア生地で、シャークスキンという柄らしく、ほぼ無地です。250g、通年使える重さのウール100%の生地です。

これまでの私は、380g~480gくらいの重いイギリス生地しかオーダーの経験が無かったので、自分では選ばない新しい挑戦です。

ジャケット単品でも、ツーピースでも受け付けてはくれますが、仮縫い初回無料のメリットを最大限活用するにはスリーピースだな、というケチ精神が働き、スリーピースに決定しました。

今の仕事はリネンスーツでもOKですし、人の結婚式でもリネンスーツを着る無礼者なので、フォーマル寄りな生地のスリーピースなんていつ着るのか、とも思いますが、歳を重ねていけば、きっと着る機会もあるだろうと信じています。

というより、せっかく作るのだから、普段からスリーピースを着てみようと思います。

スーツ詳細

もう少しだけ具体的に言うと、

ジャケットはシングル、段返り3つボタン、サイドベンツ、ラペル幅9.5センチ、フラップ無しポケット

ベストは6つボタン、ポケットは4つ、襟は無し

ズボンは2アウトタック、ベルトレスのサイドアジャスター付き、サスペンダーボタンも付き、裾幅22センチ、ダブル幅4.5センチ

これらは、私の希望ではなく、齋藤さんにお任せの結果です。

ちなみに、ジャケットの腰ポケットの下まで縫い目(ダーツ)が貫通する仕様をDORSOさんではおススメされていて、どちらが良いか聞かれましたが、今回はザ・普通のディティールにしようと思い、貫通は無しにしました。

こちらは貫通している

オプションについて

オプションについてですが、DORSOさんでは、

・肩イセ増量仕立て
・袖イセ増量仕立て
・本衿かけ仕立て
・ゴージーラインカーブ仕立て
・衿穴(フラワーホール)手かがり仕立て

のオプションがあるようです。

肩と袖のイセ増量は、着心地に直結するのでおススメです、とおっしゃっていましたが、オプション無しでもしっかり作られているだろうし、着心地の違いも自分にはそんなに分からないし、無くて良いかな、と最初は思いました。

ジャケットを着てて、着にくいな、とかは思ったことが無いし、見た目に差が無いなら、安い方が良い、というのが素人の私の考えです。

でも、「肩も袖も、イセが多い方が、見た目も立体感があって素敵」という齋藤さんの言葉に、迷いが生じました。

比較の為に、イセ増量オプション有りと無しのジャケットを見せてもらいました。

正直、違いがあまり分かりませんでした。

それでも肩と袖のイセ増量と、フラワーホール手がかり仕立てのオプションは有りに決めました。

なぜかと言うと、今の自分には違いが分からないけど、いつかスーツに詳しくなった時に、違いが分かるようになるかもしれない。その時に、「オプションつけておけばよかった」と後悔し、せっかく作ってもらったスーツを100%気に入れないことになるのが怖いと思ったからです。

フラワーホール手がかり仕立てのオプションについては、見栄っ張りなだけです。他人から見られた時に、いいスーツだね、と思われたい、ただそれだけです。ちなみに、立体感の出るミラネーゼと言われる仕様ではなく、遠目には普通のミシンステッチと同じだけど、よく見ると手で縫ってあると分かる仕様にしました。

ミラネーゼ
良く見ると手縫いステッチ

いくらかかったか

お値段ですが、総額28万円ほどでした。

スーツ自体が25万円ほど、オプションが3万円ほどです。

生地の値段やランクは私には分かりませんが、スリーピースであることを考えると、良心的な値段だと思います。いや、仮縫い無料ということも考えると、むしろ安いと思います。

次回の仮縫いまで約1か月、楽しみに待つとします。

撮ってもらった写真をおまけで載せておきます

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