真夏のスラックス:サマーウール VS リネン

コーディネート

こんにちは。

ミスターリネンと申します。

リネンこそが最強の素材であると信じて疑わなかった私ですが、最近、ウールの良さに気づき始めました。

真夏に履くスラックスの素材として、ウール(の中でも夏向けのウール)と、リネン、どちらが良いのか。

夏向け素材として、モヘア、シアサッカー、シルク、など他にも良い素材もあると思いますが、今回はウールとリネンのみを検討対象にします。

涼しいかどうかは、薄さ次第

最初に言っておきたいのが、ウールもリネンも、分厚いものと薄いものがあり、厚ければ暑いし、薄ければ涼しいです。

厚さだけでなく、糸の撚り方や生地の編み方によっても、肌当たりや風通し度合が変わるため、涼しさは変わります。

なので、ウールとリネンとで、どちらの方が涼しいから優れている、という答えは出せません。

ウールは薄く出来るけど、リネンは薄く出来ない

生地を出来る限り薄くしようとする場合、ウールに軍配が上がります。

薄いウールのスラックスは、テロっとして上品に見えるけど、薄いリネンのスラックスは、軽い印象が強く、カジュアルに大きく寄ると考えます。

薄手のウール。リネンのシャツと比べると印象の違いが分かりやすい。
リネンスラックス。SHIPSさんブログのスタイリング写真を拝借。https://www.shipsltd.co.jp/coordinate/detail.aspx?id=101525

カジュアルに見えることがマイナスな訳ではなく、リゾート地で着る場合など、それはそれで素敵ですが、カジュアル過ぎに見えてしまう場合がある、という話です。

また、薄いウールは、シワも出来にくいけど、薄いリネンは、細かいシワが沢山入り、一歩間違えればみすぼらしくもなりかねません。

シャツにご注目ください。シャツくらい薄いリネンのシワは、シワの入り方によってはみすぼらしくなりかねません。

以下の写真で履いているのは、恐らく200g前後の薄手のウールですが、シワも比較的入りにくく、上品な印象だと思います。

200gくらいの薄手のリネン生地となると、かなりカジュアルに見えると思います。

なのでリネンスラックスについては、リネンはある程度分厚いリネンでないと、街着としては着にくいと私は考えます。

リネンスラックスの代表的な生地は、スペンスブライソンのアイリッシュリネンでしょうか。

スペンスブライソンの分厚め(370.380g程度)の生地を使ったスラックスは、見た目の印象は涼し気で、細かいシワも入らず、カジュアル感も控えめで、街着として成立しやすいです。

スペンスブライソンのTYRONという生地(380g)のスラックス。

が、厚いので、涼しくはありません。

実際に私は履いてみて、ウールの薄手のスラックスの方が、分厚いスペンスブライソンよりよっぽど涼しいと感じます。

200gと380gを比べるのはフェアではないですね。そりゃ200gの方が涼しいに決まっています。

私のリネンスラックス経験が浅く、380g程度のスペンスブライソンよりもう少し薄手の、200g半ば~300gくらいの重さのリネンスラックスを履いたことがありません。

リネンスラックスは、何g以上を目安に、軽くてカジュアルな印象が無くなってくるのでしょうか。

この章で私が言いたかったのは、カジュアルになり過ぎずに薄さ(=涼しさ)を追求するなら、ウールに軍配が上がるということです。

生地が与える印象

次に考えたいのが、生地が与える印象です。

ウールはテロっとしていて、シワも出来にくく、上品な印象です。

リネンは、シワのおかげで、比較的カジュアルな印象です。

SHIPSさんブログのスタイリング写真を拝借。https://www.shipsltd.co.jp/coordinate/detail.aspx?id=101525

例えば、ラコステのポロシャツを着る場合、下に履くスラックスは、ウールとリネン、どちらが良いのでしょうか。

どちらであっても問題なく成立するし、履く靴にもよると思いますが、私はリネンの方が相性は良いと思います。

ラコステ×リネン

ポロシャツというスポーツアイテムには、カジュアルなリネンが合うと思うからです。

ラコステ×リネンスラックスなら、靴はローファー、レザーサンダル、だけでなく、スニーカーでも合いそうです。

他の例として、リネンのシャツを着る場合。

スラックスもリネンにして、全身リネンも素敵だし、シャツのカジュアルさに、ウールの上品さを下半身にプラスしても、悪くない気がします。

全身リネンも素敵です。SHIPSさんブログのスタイリング写真を拝借。https://www.shipsltd.co.jp/coordinate/detail.aspx?id=101525
リネンシャツ×ウールスラックス。

ウールのスラックスにするなら、スニーカーよりは革靴がベターだと思います。

ニットポロを着る場合。

スラックスは、リネンもウールも、どちらも同じくらい合うと思います。

足元は、リネンスラックスなら革靴もスニーカーも合う、ウールスラックスなら革靴が合うと思います。

生地の与える印象、という観点では、ウールもリネンも、それぞれ別の良さがあるので、勝ち負けは無いという結論です。

洗濯問題

次に考えたいのが、洗濯についてです。

夏に履くスラックスは、汗が付きやすいので、気軽に自宅で洗濯できるものの方がベターです。

ウールもリネンも、私がこれまで試してきた限りでは、どちらも手洗いはもちろん、洗濯機のドライコースで洗って何の問題もありませんでした。

アイロンで取れる程度のシワしかできなかったし、縮みも発生しませんでした。

両方とも洗濯は出来るけど、生地の強度は、圧倒的にリネンが勝ちます。

何十回も洗濯回数が重なってくると、ウールはボロボロになってしまうかもしれません。

リネンも、新品時よりはよれてくると思いますが、生地がダメになる心配は比較的少ないです。

むしろ、味が出てくるのでより格好良くなる、とも言えます。

気軽に洗えて、長持ちするという意味では、リネンに軍配が上がります。

洗濯回数をなるべく減らす工夫

ウールにしろリネンにしろ、なるべく洗濯回数は増やしたくありませんよね。生地が傷むのもあるけど、洗濯は面倒だからです。

とはいえ汗が付いたまま放置するのも嫌です。

私が実践しているのは、ステテコ×ロングホーズです。

肌を直接スラックスに触れさせないための工夫です。

それでも夏の汗は多量なので、ステテコやロングホーズを貫通してスラックスに汗が到達しますが、やらないよりはマシです。

また、一日履いた後に、スチーマーで内側から水蒸気を当てることで、汗や尿の菌を殺して(いる気になって)います。

それらの工夫をすれば、夏に履くスラックスの洗濯回数は、ワンシーズンに1回くらいで十分だと思います。

太さ

もう一つのポイントが、スラックスの太さです。

太めの方が、肌に触れにくいので汗が付きにくいし、風が通りやすいので涼しいです。

太さの一例

夏のスラックスは、細くて良いことは何もないと思います。

まとめ

夏のスラックスの素材は、ウールとリネン、どちらが良いのか。

について検討しました。

街着としてカジュアルさを抑えながら、涼しさを追求するなら、ウールの勝ち。

洗濯に強く、丈夫で長持ちするのはリネン。

見た目の印象は、それぞれ別の魅力がある。

という結論でした。

個人的には、夏は絶対リネン、と考えていましたが、これからは夏のウールをもっと実践して楽しんでみたいと思います。

以上です。

ありがとうございました。

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