リネン×レザーは実は好相性

リネン

こんにちは。ミスターリネンと申します。

リネンと言えば夏、レザーと言えば夏以外。

なので、リネンの服とレザーの服を合わせると、季節感がちぐはぐになる。

というイメージが一般的かもしれません。

でも、実はリネンとレザーは相性が良いのです。ただし、それには条件があります。という話です。

イタリアでは、リネン×レザーは一般的

ストラスブルゴさんのYoutubeチャンネルで、Manzoniというイタリアのブランドの新コレクションが紹介されていました。

その中で、非常に薄いレザーのスポーティーなベストに、リネンのシャツを合わせるコーディネートがありました。

以下動画からの抜粋

イタリアでは、もしくは他のヨーロッパの国でも同じ可能性が高いですが、リネンとレザーは相性が悪いとは考えられていなそうです。

生地の厚さ次第

リネンとレザーと言っても、それぞれ、生地の厚さは様々です。

リネンに関しては、シャツのような極めて薄い生地もあれば、スーツに良く使われる、ヘビーリネンと呼ばれるリネン生地もあります。

シャツは極薄、スーツは分厚めのリネン

レザーについても、ライダースジャケットや、コートに使われる、厚くて頑丈なレザーもあれば、上で紹介したような、パッカブル(丸めて袋に入れる)仕様のとても薄いレザーもあります。

非常に分厚い革のコート。分厚さが伝わりますでしょうか。

真冬に分厚いレザーのコートを脱いだら、ビーチで着るような薄いリネンのシャツが出てきたら、寒々しい印象になってしまいます。

反対に、ヘビーリネンと薄いレザーは、相性はそこまで悪くはありません。

分厚いレザーと薄いリネンが対極にあり、レザーが薄くなり、リネンが分厚くなると、対極にあった両者が近づいていき、相性が良くなっていくイメージです。(分かりにくいでしょうか、、、)

秋冬に、ヘビーリネン×厚いレザーを合わせるはどうか。リネンが大好きな私個人的には、素敵だと思いますが、リネン=夏というイメージが強い日本では、おしゃれと捉えられるよりは、寒い季節なのにまだリネン着てるのか、と思われる可能性が高いです。

分厚いレザージャケットと、ヘビーリネンのズボン

対極にある分厚いレザーと薄いリネン、分厚いレザーは歩み寄ってないけど、リネンが厚くなることで、分厚いレザーに歩み寄っていっているので、少し近づいた、というイメージです。

要するに、生地の厚さ次第で、リネンとレザーの相性は変わってくるということです。

薄いレザーとはどのくらい?

上述の通り、リネンには厚いレザーより薄いレザーを合わせるのが間違いがないです。

では薄いレザーとは、どのくらいか。

スーツ生地であれば、150センチ幅×100センチ分の長さを基準に、250グラムとか、380グラムとか、重さで生地の厚さをチェックすることができます。

しかし、レザーとなると、そういう重量の情報はまず出ていません。150センチ幅という大きな一枚の革が、動物から取れることが稀で、小さいレザーをつなぎ合わせて生地にすることがほとんどだからだと思います。

1ミリとか、2ミリとかで、レザーの厚さを表すことはあります。一般的なレザージャケットは1ミリ前後、厚いと言われるジャケットで1.5ミリくらいだそうです。

私のこのカーコートと呼ばれる形のジャケットは、約6ミリでした。測っているのが縁なので、実際の厚さは4~5ミリくらいでしょうか。

真冬でもとても暖かいです。中綿が少し入っているのもありますが。

こちらのオリーブのジャケットの厚さは、約2ミリ。同じく縁を測っているので、実際は1ミリくらいでしょうか。こちらは、風は通さないですが、そこまで暖かくはないです。

具体的な数字は不明ですが、1ミリを境に(実際に測る縁部分は約2ミリ?)、厚いレザーと薄いレザーとで分けられると仮定します。

スエードか表革か

レザーの厚さ以外に、リネンに合わせるためにポイントとなるのが、レザーの種類だと思います。

牛、羊、ヤギ、豚、と言った動物の種類ではなく、表か裏か、つまり、スムースレザーか、スエードか、という区別です。

表革、別名スムースレザーより、裏革、別名スエードの方が、リネンに合うと考えます。

その理由を述べる前に、少し話がそれますが、スエードのイメージについて話します。

スエード=秋冬、というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。

スエードは、起毛しているから、夏には暑いイメージがあるからでしょうか。

しかし、ヨーロッパでは、夏でも当たり前にスエードの靴が履かれます。

スエードが暑いというイメージを持っている人もいないようです。

それは、スムースレザーとスエードで、実際に暑さは変わらないという事実があるためです。

布であれば、起毛させることで、糸と糸の間に空気が溜まるようになり、保温効果が生まれます。

しかし、革の場合、起毛と言っても、空気が溜まるほどフサフサはしません。ならば、表であっても裏であっても、革の厚さは同じなので、暑さは変わらないのです。

スエードのイメージについての話はここで終了です。

話を戻して、なぜスエードの方が、スムースレザーよりリネンに合うと考えるかと言えば、生地の表情が理由です。

スエードは、軽く起毛していて、表面がざらざらしています。

スムースレザーはつるつるで、光沢があります。

ソファーの写真で恐縮ですが、薄茶色の方がスエード、濃い茶色の方がスムーズレザーです。

リネンは、糸自体が太く、生地の織り方も、風が通るように隙間が多め(=透けやすい)なので、生地の表情は、つるつるではなく、ざらざらしています。

リネンとスエード、ざらざら同士なので、相性が良いというわけです。

ざらざらとつるつるでも、合わないというわけではありませんが、素材感が近しい方が、ベターです。

例えば、フランネルやツイードといった、起毛系素材のスーツには、スムースレザーの革靴も全く問題なく合いますが、スエードの靴の方がよりマッチします。

合わせているのは、下の写真では上のスムースレザーの靴ですが、下のスエードの靴の方が合うと思います。

逆に、梳毛(起毛してない)素材のスーツだと、スエードの靴が合わないことはないですが、表革の靴の方がまとまります。

起毛=カジュアル

非起毛=ドレッシー

なので、スエードもリネンも、カジュアル寄りの素材同士、相性が良いのです。

まとめ

実はリネンとレザーは相性が良い。

ただし、合うのは薄いレザーに限る。

レザーの種類は表革=スムースレザーより、裏革=スエードの方が相性が良い。

なぜなら、どちらもざらざらした表情だから。

以上が今回のまとめです。参考になれば幸いです。

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