こんにちは。
ミスターリネンと申します。
ジャケットのラペルのロール、ぺちゃんこなのか、ふんわりしているのかは、ジャケットの作りの良し悪しの判断基準となるのでしょうか。


私が何度かお世話になっている銀座のテーラーのミケーレシンさんのブログには、以下のように記載があります。
柔らかでふんわりとした羽のようなラペルが表現できています。この雰囲気を出すには、手縫いの八刺しと芯材、そしてカッティングが重要だということが分かりました。八刺しが多すぎると、この柔らかさが失われ、逆に鎧のような硬い表情になってしまいます。
詳しいことは分かりませんが、ラペルをふんわりさせるのは簡単でないことは分かります。
つまりラペルがふんわりしている=作りが良いと言っても差し支えないと思います。
ラペルがふんわりしているのが好きかどうかは人によるかと思いますが、少なくとも私は、ラペルのロールがふんわりしていると、美しいと感じます。
なので、どうにかしてラペルをふんわりさせたいと思い、考えた結果、ある技を見つけました。
一般的な方法は、ラペルの裏側をアイロンでプレスすることだと思います。
そうすることで、ラペルを折り返してもラペルに立ち上がろうとする力が働き、しばらくはふんわりした状態を保てます。
でも、もっと簡単な、一切手間をかけずにラペルをふんわりさせる方法があります。
「ハンガーにかけて収納する際は、ラペルを立てたままにしておく。」


という方法です。
そうすることで、ラペルが立ち上がっている状態が平常時になり、立ち上がったクセが付きます。
ジャケットを着用している時は、いわば緊急時で、平常時は立ち上がっているのを無理に寝かせられている状態となります。
それにより、着用時=緊急時でも、ラペルが立ち上がろうとする力が働き、ふんわりとしたロールが出ます。
具体的に計算してみます。
一つのジャケットを週に2回着るとして、1日8-12時間×2=最大24時間程度。
1週間の7分の1の時間はラペルが寝ている(着用時)けど、7分の6の時間はラペルが立っている(収納時)ので、立った状態の方が平常時になるということです。
収納の話に変わりますが、クローゼットにスーツやジャケットをしまう際、よほど広いクローゼットをお持ちの方は別として、ある程度詰めて収納される方が多いかもしれません。
ラペルを寝かせた状態でぎゅうぎゅうに詰めてしまうと、ラペルが寝ている状態にクセが付いてしまい、良くない気がします。
ラペルを立たせて収納すれば、その心配は無用です。

普段の手入れでおすすめの流れとしては、
一日スーツを着用した後、全体に軽くブラッシングを施し、スラックスのセンタープレスは、着用した日のうちにかけてしまう。
アイロンを取り出したついでに、ジャケットのラペルの裏側にもプレスをする。ラペル裏側のプレスなんて、30秒もかかりません。
その後スラックスもジャケットもハンガーにかけて、一晩乾燥させる。
これで、次にそのスーツを着る時は、朝アイロンを取り出すことなく、びしっと綺麗なスーツを着ることが出来ます。
仮に、デニムにジャケットというコーディネートの時など、スラックスを履かないために、アイロンを取り出す必要が無い時は、ラペルの裏側のプレスはせず、ラペルを立ててそのまま収納するだけでも、十分ラペルは立ち上がってくれます。
ラペルの裏側のプレスは、スラックスをプレスする際のついでにやるなら手間にならないのでやった方がベター、というだけです。
以上です。参考になれば幸いです。
ありがとうございました。
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