こんにちは。
テーラーで働くという夢のために、お直しだけでも出来るようになりたいと思い、日々少しずつ針を握っています。
先日は、ズボンのウエスト出しに挑戦しました。
レベルは低いですが、何とか形にはなりました。
今度は、スラックスの作りを理解するために、スラックスを分解し、再構築してみようと思い立ちました。
いらなくなったスーツを分解
2012年頃のBEAMS HEARTのものです。

大学の入学式の為に買ったのですが、今着てみるとジャケットはお尻丸出しの丈の短さで、スラックスはかなり細め、今後着ることは無さそうです。
なので練習台にしてしまいます。
ジャケットについては、素人の私には複雑すぎて訳が分からなそうなので、まずはスラックスから取り組みます。
ひたすら糸を切りまくり、この状態にします。

向かって右足(履いた時は左足)が分解されてきました。
逆の足は、見本として分解せずに残しています。
見本を見ながら、分解した方を再構築していくためです。
さらに分解していきます。
するとこのような状態になりました。


これがいわゆるパターンというやつでしょうか。
切り離した2枚の布が、それぞれ別の形をしています。
フックのようになっている、ポケットが付いている方は、フックがとても長いです。

この部分がお尻、内股部分になるということが分かります。

こうやってお尻にゆとりを持たせているんですね。
2枚の布を繋げる
この2枚を重ねて、縫い合わせていけば、とりあえず足を通す筒が出来あがるということです。
知らなかったのが、2枚の布の幅が違うこと。

重ねてみると、3-4センチくらいの差があります。
体の正面に来る方の布が細く、体の後ろ側に来る方の布が太いです。


ちなみにこの時点で、しつけ縫い(ミシンで縫う前の仮留め)を白い糸でしています。
生地を表に返してみると、確かに後ろ側の方が少し生地が多いのが分かります。

スラックスは丸い筒なので、筒の周囲径が合っていれば、前と後ろの幅を同じにしても良いのでは?と素人としては思いましたが、お尻やふくらはぎなどの出っ張りが多い後ろ側を大きくした方が良い、ということなのでしょうか。
今度は、しつけ縫いの上をミシンで塗っていきます。
しつけ縫いが綺麗にまっすぐ出来ないので、チャコと呼ばれるチョークで線を引いてから、その上を狙って縫います。


ミシンをまっすぐ縫うのもですが、チャコで線を引くのも難しいと感じました。
と言うのも、ストライプは生地に線が入っていますが、生地の裁断が、ストライプに合わせてまっすぐにはなっていないからです。

これは手で布を切っているからずれてしまうということなのでしょうか。
また、お尻付近は斜めにカットしてあるので、当然ストライプの平行な線とは合いません。


何とか2枚の布を繋げることは出来ました。
ポケットを付ける
続いて取り組むのが、ポケット付けです。
これがとても難しかったです。
というのも、ポケットの内側は、入口からいきなりポケットの生地になるのではなく、表のスーツ地が入り口に貼られています。

動いた際にポケットの内側が見えた場合、ポケット生地が見えるとダサいからだと思います。
分解したパーツを見ると、細い布と太い布があり、これらが入り口に来るということです。

まずはスラックス本体に、この布を縫いつけます。




今度はその縫いつけた布、スラックス本体、ポケット生地を合わせて縫いつけます。

言葉で書くとシンプルなのですが、私にはこの作業が一番難しかったです。
頭の中で立体パズルを組み立て、どこがどこに繋がるかを把握しないといけないからです。
何とか出来ました。

ウエストバンドを付ける
ここまで来たら、後はそんなに難しくありません。
ウエストバンドを付け、両足をくっつけていきます。


両足をくっつけるのは、ズボンのウエスト出しの時にやっているので、2度目です。
これまで同様、しつけ縫いをしてからミシンを入れます。



最後に、ウエストバンドが開いてしまわぬよう、数か所を白い糸で留めます。

ベルトループと、前のジッパー部分は外れたままですが、何とかスラックスの形になりました。

向かって右足が再構築した方ですが、ヨレヨレですね。
ここにアイロンを掛けていきます。


それでも向かって左足よりはやや汚いですが、大分マシになりました。
ポケットはしつけ縫いのままです。


最後に
分解+再構築することで、スラックスの構造を何となくはつかむことが出来ました。
とはいえ、パターンを理解しているという状態からは程遠いです。
どこをどう変えれば、履き心地、見た目がどう変わるか、そういうことはまだまだ分かりません。
構造の理解もですが、縫う技術自体もまだ白帯以下なので、何度も分解、再構築を繰り返して、少しずつうまくなれるように頑張っていきます。
以上です。
ありがとうございました。
コメント