こんにちは。
ミスターリネンと申します。
先日こんな格好をしました。

アトリエベルンでオーダーした、ラバットの生地のツイードジャケット。
A Vontadeア・ボンタージのコットンリネンのデニムのウエスタンシャツ。
リーバイス501。
クロケットジョーンズのスエードのウイングチップ。
FILSONのバッグ。
ツイードのチェックジャケットに、デニムシャツとデニムと合わせるというアイデアは、パクリです。
ユナイテッドアローズの木原大輔さんのこちらの格好を見て、格好良い!と思ってマネしました。


木原さんのジャケットと、私のジャケットは、色も柄も、形も違いますが、ブラウンベースに青や緑の挿し色が使われたチェックで、カントリーらしい生地と言う意味では、印象は似ていると思います。
木原さんの方がシャツの色がやや濃い目、加えてドット柄のスカーフを巻いているので、上半身に上品さがあります。

私の方は、シャツの色はやや薄め、スカーフは小恥ずかしく抵抗があるので何も巻かず、上品さは特にありません。

そのほかの点では、ズボンのデニムは多少の色が違い、ロールアップの有無も違います。
靴も違います。
木原さんは、グッチのビットブーツで、ダークブラウン、ソールはごついラバーソールです。

グッチのビット靴というクラシックなアイテムだけど、ラバーソールかつブーツなので、モダンかつカジュアルな印象があります。
私の方は、カントリー感の強い、明るい茶スエードのウイングチップです。

茶系のツイードジャケットには、王道の相性の良い靴です。
例えば、茶のコーデュロイなどの超カントリーズボンには、明るい茶のスエード靴を持ってきてしまうと、下半身が大変なことになってしまうので、ダークブラウンの方が合うと思います。

一方でデニムはカントリーと言うよりは武骨なイメージで、明るい茶のスエード靴でもバランスは悪くないと思ったので、私は選びました。

小物について、木原さんはベルトをしていませんが、私はオリーブのスエードベルトをしました。

明るい茶のスエードベルトを仮につけるとすると、靴と合わせすぎになってしまうので、色をややずらしてみました。
もしくはスエードじゃない、表革のブラウンのベルトでも良いと思います。
FILSONのカバンは武骨な印象がある色と素材で、今回のコーディネートには問題なくハマっていると思います。

グリーンのこちらのカバンも合わせてみたのですが、色的には合うけど、カバンだけ気合が入った感じになってイマイチに感じたので却下しました。

ちなみに、時計はヴィンテージのサントスをチョイスしました。カントリー臭い格好の時には、時計はややギラついたものがバランスが取れると思っています。

木原さんのコーディネートも私のものも、ジャンル分けするならば、ミックスコーデ、となるのだと思います。
・ツイードのイギリス的要素。
・イタリア的要素(木原さんのジャケットは伊ナポリのサルト、ダルクオーレ製。またグッチのブーツもイタリア。)私のコーディネートには無し。
・デニムやFILSONのアメリカ的要素。
・スカーフはフランス的?違ったらすみません。
英国的なツイードを中心に、全体的に英国カントリーな感じMAXにするのは、格好良いけど日本の街中では私はやや恥ずかしいと感じるので、色々混ぜるのが着やすいなと思ってます。

今回のコーディネートに限らず、デニム×テーラードジャケットというスタイルが私は大好きなのです。(以下、私事オンリーの内容です。)
デニムが大好きというのももちろんありますが、ズボンのシワや汚れを気にせずガシガシ動けて楽、というのも大きいです。
スラックスを履くたびに、アイロンを出して、アイロン台をセットして、水を入れて、プレスして、片づけて、という一連の作業が面倒で、つい楽なデニムに手が伸びてしまいます。
私は潔癖でもあるのですが、そのせいで、スラックスを履くと立小便も満足に出来ず、個室トイレを探しまわったりしないといけず、面倒なのです。
「クラシックのルール研究」と称して、クラシックな服装について自分なりに研究してきて、スラックスを基本としたクラシックかつドレスなスタイルこそが最も格好良いという考えが私の中にあります。
しかし、楽したいという欲望には中々勝てません。
最近では、自分のなかでマイスタイルが固まり始めたように感じます。
もちろんスラックスも履き続けますが、最も自分らしいスタイルは、テーラードジャケット、デニム、革靴、というスタイルです。
テーラードジャケットの素材は、リネン、ツイード、スエード、など表情のある系の生地が好きです。
今後もこのブログを長く続けていくつもりですが、ドレススタイルについての内容発信を期待されている方には、今後は面白くない記事が増えていくかもしれません。
でも、同じような記事ばかりではつまらないと思うので、少しずつ変化を加えていきます。
実は、今後新しくスーツ関連の仕事を始める予定でして、今までとは違う記事も書いていければと思っているので、またお付き合いいただれば嬉しいです。
以上です。
ありがとうございました。





コメント
こんにちは
デニム×ツイードの組み合わせ、とてもカッコよく決まっていると思います。
ひとつ文面を読んでいて気になって点があるので質問させてください。Mr. linenさんはクラシックとカジュアルは両立しない対義語であるとお考えでしょうか。
ここからは私見でございますが、クラシックの対義語はモード、カジュアルの対義語はドレスであり、クラシックにはクラシックのカジュアルが存在すると考えています。例えば今の季節であれば、コーデュロイパンツにモールスキンカバーオールというようなコーディネートは「クラシックかつカジュアル」と言えませんか?
クラシックの文脈でお手本とされるような英国紳士も365日三揃いのスーツにネクタイをしているわけではなく、ある日はタキシードでパーティに出席、普段はダブル裾のスーツで商談、週末はチノパンにバブアーを羽織って子供に釣りを教えたりと目的によってドレスアップ、カジュアルダウンするはずです。
もちろんこれは私の一解釈に過ぎずMr. linenさんがスーツ+ネクタイこそがクラシックであるとお考えであればそれもまた一つのクラシック観なのだと思います。ただ私がなぜこのコメントをしたかというとMr. linenさんがデニムを履いたからといってもはやクラシックではないなどと思う必要はないのではないかと思ったからです。シチュエーションに照らし合わせながら衛生面や利便性と品性を両立させ、それを自分の個性とするこのコーディネートは私はむしろクラシック的だと感じました。その上で冠婚葬祭の際はビシッとドレスコードに乗っ取った装いをする、これがクラシックな生き方ではないかと思います。
クラシックというのは服の物体的側面に限って言うと、素材感やシルエットに宿るものであり、ドレス・カジュアルそれぞれの階層にそれぞれのクラシック服があるものと考えています。ジーパン白Tシャツ姿の白洲次郎の姿に対して楽な格好をしているからこれはクラシックではないと言えましょうか、と私は問いたいのです。
mochigomeさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
クラシックの対義語が、カジュアルである、とコメントをいただく直前までは理解しておりました。
実は私も、mochigomeさんと同じく、クラシックの中のカジュアル、が存在すると考えていました。
その考えでは、「クラシック」の定義=昔からある伝統的なスタイル、といった定義が近いと思います。
しかし、「クラシック」の言葉の定義をあれこれ考える中で、落合正勝氏の考えを参考にしたり、以前別の方のコメントで、「このブログのテーマはクラシックよりカジュアルと言った方が近いのでは?」といったご指摘もあったりして、クラシックとカジュアルは反対のものだ、という考えになっていました。
「クラシック」という言葉に明確な定義が見つからないので、以下どちらの見解も、正解だと私は思っています。
クラシック=伝統的な、古典的なスタイル(カジュアルもドレスも含む)
クラシック=最上級のドレススタイル
今回の記事で私が書いたことと矛盾していますが、私の意見では、mochigomeさんの考え、つまり、クラシック=伝統的なスタイル、という方がしっくりきます。
なので、今後はその前提でクラシックという言葉を使って行こうと思います。
記事の表現も少し訂正しました。
mochigomeさんが、「シチュエーションに照らし合わせながら衛生面や利便性と品性を両立させ、それを自分の個性とするこのコーディネートは私はむしろクラシック的だと感じました。」と言ってくだったのは、とても嬉しかったです。
マイスタイルを自信をもって貫いていこう、という勇気をいただきました。
ありがとうございました。
クラシック=古典的・伝統的という意味ではなくドレスの最上級である、という考え方はおそらくクラシックということばの元がclass:階級であるというところからきているのかと思いますが、私も一方ではこれはその通りだとも思っていて、古典的=クラシックと言い切ってしまうと極論シマシマの囚人服もクラシックなのかということになる、しかしおそらくそうではない。つまりクラシックという言葉はトラッドと違って古典的で伝統的というだけではない何かがあると考えるべきなのです。
具体的な服のデザインの話をすると、肩の継ぎ目の位置が肩峰に合っていること、ボディラインは隠しつつ人体のシルエットは強調する適切なゆとり、上質な天然素材、ロゴやプリント等商業を感じさせる要素を排する点などはドレス/カジュアルに関わらずクラシック服に共通する要素かなと考えられますが、そういう細部にこだわっていればいいというものでもない。この「何か」が何なのかはおそらくアパレル界の重鎮たちでさえも結論を出せるものではないのではないか、だからこそそれを探ることがファッションひいてはライフスタイルにこだわることの面白みではないかと思います。
ただもっと身近に今着る服を服を決めるにあたって、「クラシックなカジュアルウェア」を考えた時、一つの参考になるのは「必要とあれば最上級のドレスウェアも着る階級にある人の、休日の装い」なのかなと私は考えています。