【レビュー】クロケットジョーンズ ベルグレイブ(かかとが緩めでした)

クラシックのルール研究

こんにちは。ミスターリネンと申します。

先日、初めて黒の表革の紐靴を買いました。

Crockett&Jones クロケットジョーンズの、Belgrave ベルグレイブというモデルで、つま先部分に少しだけブローグ(穴飾り)が入っているデザインです。

パンチドキャップトゥとも言われる種類です。

今日はその革靴についてのレビューをします。

履き心地、使いやすさ、品質、についてです。

履き心地

この靴は、大手リユースショップのセカンドストリートさんにて、中古で購入しました。

中古で革靴を購入することについては、最後の章で述べますが、まずは履き心地について触れます。

ベルグレイブというモデルは、クロケットジョーンズの中でも高級ラインである、ハンドグレードラインという、多くの工程を手作りで行うラインの製品らしいです。

通常ラインはインソールが足の半分で切れているのに対して、ハンドグレードだと、つま先まで一枚の革のインソールになっている。

通常ライン
ハンドグレード。トレーディングポストさんブログより拝借https://www.tradingpost-online.jp/blog/2024/10/11/topics_cj-4/

通常ラインは靴底の縫い目が表に見えているのに対し、ハンドグレードは縫い目が隠されたヒドゥンチャネル仕様になっている。

通常ライン
ハンドグレード

革質が、ハンドグレードは通常ラインよりさらに良い。(通常ライン:生後6か月以内の牛、ハンドグレード:生後3か月以内)

などの特徴があるそうです。

が、通常ラインのクロケットジョーンズの革靴も履いた上で比較すると、履き心地については、私には差が分かりませんでした。

むしろ、通常ラインの方が履き心地が良いと感じましたが、それは木型が足に合っているかどうかの問題です。

結局は、見た目がどうであれ、自分の足に合っているかの方が重要ですよね。

木型は337という型らしいです。

ネットで調べても、かかとが緩い、という意見を目にしましたが、全くの同感です。

歩くとスポスポ抜けます。

かかとの内側に、スエードを貼ってある革靴も多いですが、こちらは、かかと内側が表革です。

表革の方がドレッシーな見た目になるので、ザ・ドレスシューズな見た目のこのモデルには、デザインとしては表革の方が合うとは思います。

もしここがスエードであれば、かかとの抜けは軽減されたと思うので、個人的にはスエードにしてほしかったです。どうせ履けば見えない部分ですし。

足幅はやや細めで、他の英国靴と同じサイズと比べても、横方向の締め付けは強く感じました。

それに対して甲は高めで、甲が低い私の足には、隙間が出来てしまいました。

なので、タンの裏にパッドを貼り付け、隙間を埋めました。

私の足にはあまり合っていないモデルなのかもしれませんが、見た目が格好良くて好きで、値段も定価からは信じられないくらい安かったので、妥協して購入しました。

使いやすさ

黒の表革のパンチドキャップというデザインは、同じく黒の表革のストレートチップに次いでドレス度合いが高い靴です。

なので、上下スーツでばちっと決めたい時にはピッタリですが、ジャケパンスタイルや、カジュアルスタイルには合わせにくいです。

梳毛と言われる、起毛していない素材感の、ドレッシーなウール生地のスーツがメインになると思います。

DORSOさんにてオーダー中のこのスーツに合わせたくてベルグレイブを買いました。

フランネルなどの起毛素材や、リネンのスーツに合わせても、おかしくはないかもしれませんが、足元だけカッチリしすぎて違和感があると私は思います。

フランネルのスーツ。やっぱりフランネルにはスエード靴がぴったりだと思います。

私は上下揃いの梳毛のウールスーツを着る機会が少ないので、この靴の登場頻度はものすごく低いです。

慶事にはピッタリですが、ブローグ(穴飾り)が入っているため弔事にはふさわしくなく、誰かの結婚式や、(いませんが)子供の卒業式で履けるかな、というくらいです。

使いやすさで言ったら、ストレートチップの勝ちです。

それでもストレートチップにしなかったのは、ストレートチップがどうしてもつまらなく見えてしまうからです。

ストレートチップ

結局ストレートチップも必要になる時が来るとは思うので、ストレートチップにしとけばよかったかな。。。

品質

作りは良いらしいけど、私の足にはあまり合っていない、と述べました。

足に合わなければ仕方ないのですが、それでも革の品質が良いのは素人目にも伝わってきます。

インソールが一枚革であること、ソールの縫い目が見えなくなっていること等は、大して目に見えないのでどうでも良い(言い過ぎ?)のですが、革質はとても良く感じます。

キメが細かく、触っても肌に吸いつく感じがします。

クリームを塗ってブラッシングして布で軽く磨くだけで、自然で上品な光沢が出ます。

クリームを塗っただけ、写真の加工もしていません。

ワックスをかけて光らせる技術もなくやったことが無いのですが、私は普通のケアで出るこのくらいの光沢が好きです。

ちなみに革質が良くて有名な、JMウエストンの靴と比べてみるとどうでしょうか。

特にJMウエストンのこの個体は、旧旧ロゴと言われたりするようで、当時の革質は今よりずっと良い、と聞いたりもします。

どちらも別の良さがあって素敵ですが、この2つをあえて比べるなら、JMウエストンの方が高い革なのでしょうか?私の目には、ほぼ同じくらいの革質に見えます。

この章をまとめると、品質については、特に革質の観点では、良いと思う。それ以外の部分は、素人にとっては大差ない、となります。

中古で靴を購入すること

最後に、この靴(ベルグレイブ)とは関係ない話です。

私は革靴は大好きですが、お金に余裕はないので、1足10万円以上する高級革靴をポンポン買うことは出来ません。

でも、高級革靴を履きたくて仕方ないので、中古で買えるお店を利用しています。

数えたら、今年だけで7足購入していました。クラシックが好きになればなるほど、革靴が欲しくなっちゃいます。

お得に買えているとはいえ、我ながら買いすぎです。

なるべく実店舗があり試着できるところで、状態をしっかり見て、足に合うかを確かめてから買えば、新品を買うのとほぼ同じ満足度を得られると思います。

高円寺のサファリさん、全国にあるセカンドストリートさん、トレジャーファクトリーさん、は特に格安で掘り出し物が見つかる事が多く、おすすめです。

他人が履いていた靴なんて汗が溜まって汚くて嫌、という方もいると思いますが、革靴の丸ごと水洗いをしてくれるサービスもあります。

中古靴万歳です。

以上です。ありがとうございました。

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