こんにちは。ミスターリネンと申します。
先日、初めて黒の表革の紐靴を買いました。
Crockett&Jones クロケットジョーンズの、Belgrave ベルグレイブというモデルで、つま先部分に少しだけブローグ(穴飾り)が入っているデザインです。
パンチドキャップトゥとも言われる種類です。
今日はその革靴についてのレビューをします。
履き心地、使いやすさ、品質、についてです。
履き心地
この靴は、大手リユースショップのセカンドストリートさんにて、中古で購入しました。
中古で革靴を購入することについては、最後の章で述べますが、まずは履き心地について触れます。
ベルグレイブというモデルは、クロケットジョーンズの中でも高級ラインである、ハンドグレードラインという、多くの工程を手作りで行うラインの製品らしいです。
通常ラインはインソールが足の半分で切れているのに対して、ハンドグレードだと、つま先まで一枚の革のインソールになっている。
通常ラインは靴底の縫い目が表に見えているのに対し、ハンドグレードは縫い目が隠されたヒドゥンチャネル仕様になっている。
革質が、ハンドグレードは通常ラインよりさらに良い。(通常ライン:生後6か月以内の牛、ハンドグレード:生後3か月以内)
などの特徴があるそうです。
が、通常ラインのクロケットジョーンズの革靴も履いた上で比較すると、履き心地については、私には差が分かりませんでした。
むしろ、通常ラインの方が履き心地が良いと感じましたが、それは木型が足に合っているかどうかの問題です。
結局は、見た目がどうであれ、自分の足に合っているかの方が重要ですよね。
木型は337という型らしいです。
ネットで調べても、かかとが緩い、という意見を目にしましたが、全くの同感です。
歩くとスポスポ抜けます。
かかとの内側に、スエードを貼ってある革靴も多いですが、こちらは、かかと内側が表革です。
表革の方がドレッシーな見た目になるので、ザ・ドレスシューズな見た目のこのモデルには、デザインとしては表革の方が合うとは思います。
もしここがスエードであれば、かかとの抜けは軽減されたと思うので、個人的にはスエードにしてほしかったです。どうせ履けば見えない部分ですし。
足幅はやや細めで、他の英国靴と同じサイズと比べても、横方向の締め付けは強く感じました。
それに対して甲は高めで、甲が低い私の足には、隙間が出来てしまいました。
なので、タンの裏にパッドを貼り付け、隙間を埋めました。
私の足にはあまり合っていないモデルなのかもしれませんが、見た目が格好良くて好きで、値段も定価からは信じられないくらい安かったので、妥協して購入しました。
使いやすさ
黒の表革のパンチドキャップというデザインは、同じく黒の表革のストレートチップに次いでドレス度合いが高い靴です。
なので、上下スーツでばちっと決めたい時にはピッタリですが、ジャケパンスタイルや、カジュアルスタイルには合わせにくいです。
梳毛と言われる、起毛していない素材感の、ドレッシーなウール生地のスーツがメインになると思います。
フランネルなどの起毛素材や、リネンのスーツに合わせても、おかしくはないかもしれませんが、足元だけカッチリしすぎて違和感があると私は思います。
私は上下揃いの梳毛のウールスーツを着る機会が少ないので、この靴の登場頻度はものすごく低いです。
慶事にはピッタリですが、ブローグ(穴飾り)が入っているため弔事にはふさわしくなく、誰かの結婚式や、(いませんが)子供の卒業式で履けるかな、というくらいです。
使いやすさで言ったら、ストレートチップの勝ちです。
それでもストレートチップにしなかったのは、ストレートチップがどうしてもつまらなく見えてしまうからです。
結局ストレートチップも必要になる時が来るとは思うので、ストレートチップにしとけばよかったかな。。。
品質
作りは良いらしいけど、私の足にはあまり合っていない、と述べました。
足に合わなければ仕方ないのですが、それでも革の品質が良いのは素人目にも伝わってきます。
インソールが一枚革であること、ソールの縫い目が見えなくなっていること等は、大して目に見えないのでどうでも良い(言い過ぎ?)のですが、革質はとても良く感じます。
キメが細かく、触っても肌に吸いつく感じがします。
クリームを塗ってブラッシングして布で軽く磨くだけで、自然で上品な光沢が出ます。
ワックスをかけて光らせる技術もなくやったことが無いのですが、私は普通のケアで出るこのくらいの光沢が好きです。
ちなみに革質が良くて有名な、JMウエストンの靴と比べてみるとどうでしょうか。
特にJMウエストンのこの個体は、旧旧ロゴと言われたりするようで、当時の革質は今よりずっと良い、と聞いたりもします。
どちらも別の良さがあって素敵ですが、この2つをあえて比べるなら、JMウエストンの方が高い革なのでしょうか?私の目には、ほぼ同じくらいの革質に見えます。
この章をまとめると、品質については、特に革質の観点では、良いと思う。それ以外の部分は、素人にとっては大差ない、となります。
中古で靴を購入すること
最後に、この靴(ベルグレイブ)とは関係ない話です。
私は革靴は大好きですが、お金に余裕はないので、1足10万円以上する高級革靴をポンポン買うことは出来ません。
でも、高級革靴を履きたくて仕方ないので、中古で買えるお店を利用しています。
数えたら、今年だけで7足購入していました。クラシックが好きになればなるほど、革靴が欲しくなっちゃいます。
お得に買えているとはいえ、我ながら買いすぎです。
なるべく実店舗があり試着できるところで、状態をしっかり見て、足に合うかを確かめてから買えば、新品を買うのとほぼ同じ満足度を得られると思います。
高円寺のサファリさん、全国にあるセカンドストリートさん、トレジャーファクトリーさん、は特に格安で掘り出し物が見つかる事が多く、おすすめです。
他人が履いていた靴なんて汗が溜まって汚くて嫌、という方もいると思いますが、革靴の丸ごと水洗いをしてくれるサービスもあります。
中古靴万歳です。
以上です。ありがとうございました。
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