カルティエヴィンテージ時計、ブレス洗浄は無料でやってくれるか試してみた

ケア

こんにちは。

ミスターリネンと申します。

今回は、時計のメタルブレスレットの洗浄についてです。

結論は、「カルティエブティックに持っていけば、現行/ヴィンテージ問わず、メタルブレスの洗浄を無料で行ってくれる」、という内容です。

それだけでなく、超音波洗浄に潜むリスク、メタルブレスがちぎれてしまった場合の対応についてもご紹介します。

メタルブレスレットの理想のケア方法

これから夏がやってきますが、時計にとっては悩ましい季節です。

汗をかく夏でも、革ベルトの時計ではなく、メタルブレスレットの時計なら気にせずつけられる、という声も聞きます。

確かに、革と比べたら消耗することが少ないメタルブレスは安心感がありますが、油断は禁物です。

特にヴィンテージ時計のブレスの場合、汗などの水分の蓄積により鉄がさびてしまい、最悪の場合ちぎれてしまうことがあります。

普段から、一日付けたら乾いた布やティッシュでブレスを拭き、数カ月に1回程度水洗いをするといったケアをしていれば、さびは防げます。

こういう専用の洗剤とブラシもあります。

しかし、拭きとりならまだしも、水洗いは時計本体に水が浸入するのが怖いし、だからと言って時計本体とブレスを取り外すのも面倒です。

仮に水洗いをするにしても、内側に入り込んだ水分をしっかり飛ばすため、エアスプレーを掛けたりしなければならず、簡単ではありません。少なくとも私は面倒でやりません。

ではどうするのが良いかと言えば、私の考えでは、普段はふき取りだけで済ませ、年に1回くらい、プロに頼んでブレスの超音波洗浄をしてもらうのがベストです。

プロに頼めば、時計本体とブレスを取り外して、ブレス単体を超音波でしっかりと洗浄してくれます。

水洗いでも良いのですが、超音波洗浄の方が、しっかりと汚れが落ちるのでベターです。

やるとしたら、汗をかかなくなる10月の終わりくらいが理想の時期でしょうか。

超音波洗浄してくれるお店

メタルブレスレットの超音波洗浄は、その時計のメーカーはもちろん、街の時計屋さんでも、対応してくれます。

自分で時計本体からブレスレットを取り外すことが出来るなら、メガネ屋さんの店頭に置いてある超音波洗浄機に勝手に入れて洗浄しても良いかもしれません。(確実に怒られますが)

街の時計屋さんの場合、その時計のオーバーホールをお願いすれば、サービスでブレス洗浄も行ってくれるところは少なくないと思います。

少なくとも、ウォッチホスピタルさんでは無料でやってくれました。

カルティエブティックの洗浄サービス

ここからが本題ですが、実は、カルティエブティックでは、ヴィンテージ品で、ブティックで購入したものではない時計でも、ブレス洗浄を無料で行ってくれます。

私はこの2本を同時に持ち込みましたが、完全無料で実際にブレス洗浄をしてくれました。

洗浄後の写真

元の写真を撮っておらず比較が出来ないのですが、コマの隙間がかなり黒ずんでいたのが、かなり綺麗になっています。

洗浄後の写真
洗浄後の写真
洗浄後の写真。まだ黒っぽいのは残っています。これが限界のようです。

持ち込んだのはカルティエ銀座ブティック(東京都中央区銀座2-6-12)でしたが、平日だったためか、たったの1時間でやってくれました。

銀座だけでも確か3つブティックがあり、並木通り店などではないのでご注意ください。

カルティエ銀座ブティックにしか工房が併設されていないため、他店舗に持ち込むと、時計をカルティエ銀座ブティックに送る時間が発生するため、急ぎの方は、カルティエ銀座ブティック、かつ平日の持ち込みをお勧めします。

無料で頼むのが気まずい場合

いくら無料でやってくれるとはいえ、高級感あふれるブティックに乗り込んで、無料のサービスだけ受けて帰っていく強い心臓の持ち主はあまりいないかもしれません。

少なくとも私にはできません。

私が持ち込めたのは、過去に時計の修理のサービスを受けたことが一度だけあり、一応「お客様」の端くれだからです。

ビビりな私は、その際の修理明細を、「お客様であることの証明」として持っていきました。

ブティックの方は大して気にしていないようで、その修理明細も預かることはせず、ちらっと見ただけだったので、気にすることは無いのかもしれません。

念のため、ブティックでの修理履歴などが無くてもやってもらえるかも聞きましたが、OKだそうです。

超音波洗浄のリスク

どこかのヴィンテージ時計屋でカルティエのメタルブレスのヴィンテージ時計を購入した場合、最初からブレスにさびが付いている場合があります。

なぜ時計屋がブレスを洗浄した状態で販売しない(ことがある)かと言うと、超音波洗浄には一定のリスクがあるからだと思います。

カルティエブティックで聞いた情報によると、超音波洗浄は、一秒に何万という高速振動を与える為、既にさびついたブレスレット、過去に超音波洗浄を行ったことがあるブレスレット等は、新たに超音波洗浄を行うと、高速振動に耐え切れず、逆に切れてしまうという可能性があるようです。

カルティエブティックでも、持ち込まれたメタルブレスの超音波洗浄を断るケースがあるそうです。

技術者が見て、これ以上は危険と判断した場合に断るそうです。

今回私が持ち込んだ時計も、次回以降の洗浄は、技術者の判断次第で無理かもしれません、と言われました。

最悪の場合は、ブレス交換

日々のケアを怠らないことが理想ですが、それでもメタルブレスは消耗してしまいます。

万が一ブレスレットがちぎれてしまっても、溶接を駆使して、どうにか修理することも可能です。

切れてしまった例。接続部分が黒くなっています。

最悪の場合、溶接も無理、どうしようもない、という状態になることがあります。

最後の手段は、ブレスレットを丸ごと新品に交換することです。

ブレスレットの交換は、偽物のブレスレットで良い場合を除けば、カルティエブティックでしか行えません。

しかし、相当な金額になります。

30-40万円程度(2025年時点)です。

参考までに、1995年当時は、3万円でやってくれたそうです。

モデルによって金額は変わるので、あくまでサントスガルベシリーズの場合です。

まとめ

今回一番お伝えしたかったのは、カルティエブティックでは無料でブレスレット洗浄を行ってくれる、ということです。

基本的に富裕層しか相手にしていないように思えるブランドではありますが、私のようなセコ客でも対応してくれて、さすがのサービスですね。

参考になれば幸いです。

ありがとうございました。

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