こんにちは。ミスターリネンと申します。
テーラードジャケットのボタン、プラスチックではなく、水牛の角、ナット(ヤシの実)、貝、といった天然素材の方が良い、というのは常識かもしれません。
ジャケットの素材に合わせて、ウールなら水牛の角、ツイードならナット、リネンなら貝、のように、相性の良いボタンの素材があります。
では、ボタンの色についてはどうでしょうか?
今回の記事では、ジャケットのボタンの色選びについて、またボタンと革靴の色との関係について、研究していきます。
ボタンの色選びの基本
テーラードジャケットのボタンの色を選ぶ際、ジャケットと同じような色にするのが間違いないと言われています。多少の色のずれはあっても、色の系統は同じにする方が良いです。
ボタンだけが目立つことなく、控え目になるからです。
ジャケットの色とボタンの色をずらす場合も、やり方を間違えなければ、素敵になります。
良い例が、ブルーのリネンジャケットに白蝶貝のボタンを合わせるパターン。夏らしくて、でも奇をてらった感じもなく、とても素敵です。
ブルーのリネンジャケットなら、ブルー系のボタンも合うし、同じ蝶貝でも、黒蝶貝にすれば、目立たせずに夏らしさを取り入れることができます。が、白蝶貝にしか出せない夏らしさ、さわやかさには及ばないと私は思います。
他にも、白やアイボリーのジャケットに、ブラウンのボタンも相性が良いです。
むしろ、白やアイボリーのボタンを合わせると、華やかになるので、素敵ですがややコーディネートの難易度が上がる気がします。
このように、ジャケットの色とボタンの色をずらすのは、よくあることですが、ドレス度の高い、地味目の色のスーツの場合は、ボタンの色はジャケットと揃えることがほとんどです。
ただ、ダークブラウンとブラックのボタンは、色が地味で主張が小さいので、スーツの色に関わらず使用されることが多いと感じます。
ネイビーのスーツには、ネイビーボタンはもちろんですが、ダークブラウンでも、ブラックでも合います。
グレーのスーツも同様です。グレースーツの場合は、グレーボタンより、ダークブラウンかブラックの方が一般的かもしれません。
ブラウンのスーツは、ダークブラウンはほぼ同じ色なので間違いなく合います。ブラックでも合わないことはないですが、少し浮いてしまうかもしれません(特にスーツのブラウンがやや明るめの場合)。
この章のまとめですが、ボタンの色は、ジャケットの色と近い色が無難。
薄い色のボタンはコーディネートの難易度が上がる。
ダークブラウンとブラックのボタンは、地味なので最もよく使われる。
ボタンと靴の色の関係
ここで私が気になるのが、ボタンの色と靴の色との関係です。
私の考えとしては、ボタンと靴の色は、バッチリ同じでなくても、近しい色が良いと思っています。
例えば、グレーのスーツにボタンがブラックだった場合。
靴はブラックだと完璧で、ダークブラウンでも変ではないです。
ここでやや明るいブラウンの靴を履いてしまうと、何となくちぐはぐな印象になるように感じます。
もしボタンがダークブラウン、もしくはやや明るめのブラウンであれば、やや明るいブラウンの靴でもバッチリです。
以上のことを考えると、ボタンの色は、ジャケット生地と同じにするのが最も良いと言えます。
なぜなら、ジャケットの色だけ気にすれば、それは同時にボタンの色を気にすることにもなり、ボタンの色と靴の色の関係という、余計なことを考えなくて良いからです。
ジャケットの色とボタンの色がずれると、靴選びがややこしくなるのです。
ダークブラウンのボタン最強説
ジャケットとボタンの色は合わせておけば楽、と言いましたが、柄物で、複数の色が入ったジャケットの場合はどうすれば良いのでしょうか。
この写真のように、ベージュとブラウンの生地の場合、ライトブラウンのボタンがマッチしていてとても素敵ですよね。コートですが。
色が3色以上使われている柄の場合、例えばこのようなブルーやレッドまで入った複雑な柄の場合、ブルーやレッドのボタンにするのは失敗する可能性が高く、ブラウン系のボタンが間違いないと思います。
ブラウン系と言っても、濃いものと薄いものとあります。この柄の場合は、濃くても薄くても合うと思います。
ライトブラウンのボタンは、ジャケットの色次第ではとても素敵にマッチしますが、ダークブラウンの方が、ほぼ何にでも合うから最強だと思っています。
ネイビー系、グレー系、ブラウン系の、無地でも柄物でも、合わない生地が思いつきません。
白い生地でも合います。
合わないのは黒やダークネイビーのタキシードくらいではないでしょうか。
ダークブラウンのボタンが最強なのは、どんなジャケット生地にも合うからだけではありません。
黒靴も茶靴も両方いけちゃうからです。
グレーのスーツにブラックのボタン、締まって見えてとても格好良いのですが、ライトブラウンの茶靴が合いにくい、というデメリットがあります。
ダークブラウンのボタンにしておけば、黒、ダークブラウン、ライトブラウンの靴、すべて合います。
ボタンの色が、黒~ライトブラウンという範囲の中間に位置しているので、靴の色がその中間から右にずれても左にずれても、その色の差が小さくて済むのです。
靴とベルトの色の関係と同じですね。黒靴にライトブラウンのベルトはおかしいけど、ダークブラウンのベルトにすれば、まだ許容範囲内、というのと同じです。
まとめ
ジャケットのボタンの色は、生地の色に合わせるのが基本。
革靴の色は、ジャケットのボタンの色からあまり離れない方が良い。
どんなジャケット生地にも合い、どんな靴の色からも遠くないボタンの色は、ダークブラウンである。
靴をいっぱい持っている方は、ボタンの色に合う色の靴を持っているので、ジャケットのボタンが何色であっても、それに合う靴をピックすれば済みます。
でも、そんなに沢山革靴を持っていない、私のような方は、ジャケットと同じ色のボタン、もしくはダークブラウンのボタンを選ぶのが、最もコスパ良い選択なのでは、というのが私からの提案です。
以上です、お読みいただきありがとうございました。
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