こんにちは。ミスターリネンと申します。
皆様は、結婚式などのフォーマルな場面では、どのようなネクタイをされますでしょうか?
この記事を読んでくださっている方にとっては、常識かもしれませんが、日本で一般的な、白やシルバーのネクタイは、スーツの本場ヨーロッパでは全く一般的ではないと言われます。
「クラシックなダークスーツ、白またはサックスブルーのワイドスプレッドのシャツ、黒のストレートチップ、紺地に白のピンドットのネクタイをコーディネートすれば、世界中どこのパーティであろうと通用する」
と、クラシックの巨匠、故落合正勝氏は述べています。
では、レジメンタル柄のネクタイはどうなのでしょうか?
今回の記事では、レジメンタル柄のネクタイが、どのくらいフォーマルで使えるのかを研究します。
レジメンタルとは
レジメンタルとストライプ、混合されがちで、ややこしいですよね。
レジメンタルストライプ、とつなげて使われることもあります。
レジメンタル=2色またはそれ以上の等間隔の幅広の縞模様、という定義があるらしいですが、この記事では、斜めの縞模様を全てレジメンタルと呼ぶことにします。
レジメンタルは、ストライプシャツの柄のように、とても細い線が沢山入ったものから、10センチくらいの太い幅の線が数本入っているだけのものまであります。
その線の太さで、幅が細い、幅が太い、と区別されますが、具体的に何センチからが太い、といった基準は、私が調べる限りなく、あくまで感覚です。
レジメンタルはそもそも、英国で、大学、警察、軍隊、スポーツチームなど、特定の集団がそれぞれ、独自の色、パターンを作って独自のレジメンタル柄を生み出し、ネクタイにし、そのメンバーに制服として渡していたものです。
良い例が、ハリーポッターです。グリフィンドール、スリザリン、レイブンクロー、ハッフルパフ、それぞれが異なるカラーで同じ柄のネクタイを持っています。
レジメンタルはクラシックになり得ない
「レジメンタルがクラシックになりえるときは、それぞれのクラブに所属する彼ら英国人が、しかるべき場所にそのタイを締めてきたときのみである。
レジメンタルの歴史は、英国では確かにオーソライズ(権威付け)されてはいるが、それはグループを象徴し、特定するといった意味合いだけであり、一般的にはモダンクラシックの範疇には入らない。
彼らの真似をしても、決してグローバル・スタンダードにはなりえず、公式の場でのレジメンタルは英国人だけの特権である。」
落合正勝氏のこの文章が、すべて表しています。
日本人である私たちが、いや、英国人以外のすべての民族が、フォーマルの場でレジメンタルのネクタイをするのはNG、かつクラシックでない、と言えます。
レジメンタルはすべてNG?
しかし、レジメンタルを一切否定されてしまうと、とても困りませんか?
私は上記のことを知らずにこれまでネクタイを買ってきたので、持っているネクタイの半数近くがレジメンタルで、とても困ります。捨てたくありません。
確かに、国際的な場面では、特に英国では、レジメンタルのネクタイをしない方がベターと言えそうですが、そのような機会は大多数の日本人にはあまりないと思います。
また、英国人であっても、クラシックに関心が深い人は現代では少なく、レジメンタルの由来、ルールなど気にしている人はほとんどいない、かも知れません。私の想像ですが。
なので、レジメンタルのネクタイは、日本では気にせずつけて良いと思います。
落合氏はこう付け加えています。
「クラシックな柄として、すべてのレジメンタルを否定するわけではない。フランスのシラク大統領が、ときとして首にぶら下げている細かなパターンの繰り返しによる、色の配分を抑えたレジメンタルは、ドレッシーなタイである。
フランス人は総じて細かなレジメンタルを好むが、英国王室のダンディたちが、国際的な場でレジメンタル柄を締めているのは見たことがない。」
シラク大統領の場合は、そのレジメンタルが、英国のどの集団のレジメンタルとも被っていないことを確かめた上で選んでいるのでは、と私は想像しています。本人なのか、スタイリストなのかは不明ですが。
また、落合氏は英国王室のダンディたちについても言及していますが、チャールズ英国王の写真を見ていると、レジメンタルを頻繁に選んでいます。
果たして、自分が所属する集団の式典か何かに参加した時なのか、シラク大統領のように、どの集団のものでもないレジメンタルと確認したうえでつけているのか、レジメンタルに対して堅く考えていないのか、私には分かりません。
この章のまとめとしては、国際的な場面でも、レジメンタルは例外なくNG、とまでは言えないということが分かりました。
まとめ:フォーマルでは避けた方が無難
日本ではレジメンタルは問題ない、と述べましたが、フォーマルな場面でだけは、避けた方が無難だと思います。
私のように、にわか知識でクラシックのルールを気にしているだけの人になら、どう思われても良いですが、相手によっては、けしからんと思われる可能性があるからです。
恥ずかしながら、私は友人の結婚式で、何も知らずにレジメンタルタイをつけてしまっていました。
一応フォーマルに合いそうな華やかな色のものにしたつもりではありましたが。
そもそもそれ以前に、結婚式にリネンスーツで行っている時点で非常識人間ですね。。。
リネンスーツについては、リネンスーツをもっと日本に広めたいという理想を抱いているので、これからも誰かの結婚式でもリネンスーツを着ます。
参考記事
ただ、レジメンタルのネクタイだけは、フォーマルな場面ではこれからは避けようと思います。
英国に旅行に行く時も、持っていかないようにします。
日本での日常生活においては、何も気にせずバンバン使っていこうと思います。
参考になれば幸いです。
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