タンパッドを貼る位置をずらすという裏技

お直し

こんにちは。

ミスターリネンと申します。

革靴が足に合わないと、辛いですよね。

きつすぎる場合、緩すぎる場合とありますが、今回は緩すぎる場合の対処法の話です。

タンパッドと呼ばれる道具で、甲が当たる部分にパッドを貼り、緩い靴のフィット感を良くするものがあります。

タンパッドの、通常の使い方ではなく、ある裏技的な使い方、個人的には革命的だと思える使い方を見つけたので、共有させてください。

靴のサイズをきつくする方法①:インソール

革靴のサイズが緩すぎる場合、様々な対処法がありますが、大きく分けて、中敷き(インソール)を敷くか、タンパッドを貼るかの2通りです。

インソールは、つま先からかかとまでのフルタイプのものと、つま先から足の真ん中くらいまでの、ハーフタイプのもの(以下ハーフソールと呼ぶ)があります。

上がハーフソール、下2つがフルタイプのインソール

フルタイプのインソールは、ハーフサイズくらいは小さくできますが、靴を脱いだ時に見えてしまって、ややダサいです。特にロゴ入りの場合はなおさら。

また、足のかかとの位置が数ミリ上がってしまうので、現状よりかかとが浅い靴のようになり、かかとが抜けやすくなるというデメリットもあります。

対してハーフソールは、それらの問題を避けながら、サイズを小さくできます。

実際に私は両方試しましたが、ハーフソールをおすすめします。

例外として、グルカサンダルを裸足で履く際に、フルタイプのインソールは役に立つので、以下の記事も良ければ参考にしてください。

靴のサイズをきつくする方法②:タンパッド

インソールの他に、靴のサイズを小さくする方法が、タンパッドです。

甲の部分にパッドを貼ることで、インソールが下から攻めるのに対し、タンパッドは上から攻めます。

インソールを敷くと、足の位置が若干上に移動し、靴を山と見立てるならば、頂上の方に足がスライドすることになります。

山は上に行くほど幅が狭くなるので、インソールを敷くことで、若干横幅がきつくなることになります。

それに対し、タンパッドは、上の隙間を埋めるだけで、横幅は変わりません

つまり、横幅が緩いという場合は、インソールの方が良く、

横幅はちょうど良い、けど甲が余っているという場合は、タンパッドの方が良いと言えます。

全体的にぶかぶかの場合は、インソール+タンパッドの両方使いをするのも手だと思います。

【裏技】タンパッドを甲より指先側に貼る

タンパッドは、その名の通り、シュータン(ベロ)、つまり、足の甲部分に貼るのが基本です。

通常の位置

しかし、貼る位置を指先の方向に少しずらすという方法を思いつきました。

指先側にずらす

以下の記事で紹介した、シングルモンクストラップの靴を購入した際、セール品だったためにマイサイズよりハーフサイズ上のサイズしか売っておらず、妥協して大き目の靴を買いました。

甲の高さはちょうど良いか、むしろややきついくらいなのですが、全長も横幅も、大きすぎました。

歩くとかかとがスポスポ抜けます。

とりあえずハーフソールを入れてみましたが、まだ緩いです。

甲の部分にタンパッドを貼ると、かかとは抜けなくなりますが、今度は甲がきつすぎます。

甲はきついけど、指の付け根付近にスペースが余っている感じがします。

汚い足をお見せしてしまい大変恐縮ですが、この部分が甲で、

この部分がスペースの余っている部分です。

普通に考えて、既にジャストサイズの甲部分にパッドを貼ってきつくするより、スペースが余っている部分にパッドを貼る方が良いに決まっています。

ということで、指先付近にタンパッドを貼ってみました。

貼った部分

貼る位置が奥になるほど、貼るのは難しいです。タンパッドには接着剤が付いているので、別の所に触れるとそこにくっついてしまいます。

何とか頑張って貼るしかありません。

貼ってみると、自分でもびっくりするくらい、フィット感が向上しました。(タンパッドに加えてハーフソールも入れました。)

立っている時にはあまり分かりませんが、歩行時に、靴が曲がる時に、その違いに気づきます。

ハーフサイズ大きい靴でしたが、マイサイズと呼べるような履き心地で、かかとも一切抜けず、最高な仕上がりになりました。

履きジワ対策にも使える

これまでは、サイズの緩い靴のフィット感向上という目的での話でしたが、タンパッドを指先付近に貼ると、別のメリットがあります。

それが、履きジワを防げることです。

既製品の靴だと、全長や横幅は合っていても、高さが合っていないということがあります。

甲の高さだけなら、普通に甲にタンパッドを貼れば良いのですが、甲ではなく、指の付け根付近の高さが合っていないと、履きジワが深く入りすぎしまいます。

指で押している部分に、無駄な空間が出来ている。

その状態で靴を履き続けると、履きジワ部分に亀裂が入ってしまいかねません。

足を曲げるとこの通り。

理想は、甲から足の指先まで、きつすぎない範囲でなるべく隙間がないことだと思います。

そういう状態だと、余計なシワも入らず、革を綺麗に保てるし、靴を履いた時の見た目も美しいです。

指の付け根付近が高すぎて無駄なスペースがあるならば、タンパッドを使って埋めてしまえば良い、と私は考えました。

こちらも、早速実践してみましたが、見事に成功しました。

タンパッドを貼る前
貼った後。シワは入りますが、深すぎないシワです。

履きジワが深く入りすぎることが無くなるだけでなく、おまけとして、歩行時の快適さも上がりました。

(きつすぎない範囲ならば)足と靴の隙間は無ければ無い方が靴は快適になる、ということに気づくことが出来ました。

靴をビスポークした経験は一度もありませんが、ジャストフィットの靴というものを体験してみたくなりました。

注意点

タンパッドはレザーのタイプもありますが、私はアマゾンで買える最安のフェルトっぽい生地のものを選びました。

リンク

粘着力が弱くてすぐ剥がれると困りますが、この商品の粘着力は強く、びくともしません。

どうせ見えないものなので、私は安いので良いと思います。

最後に、一つだけ注意点をお伝えします。

タンパッドは、接着剤で付けるものなので、粘着力が強いものだと、剥がすのが困難です。

指の付け根付近に貼るのは、位置が奥過ぎて、貼るのすら大変なのに、剥がすのはきっともっと大変です。

タンパッドがボロボロになって替えたくなった時に、どうなってしまうのか、心配です。

また、仮に剥がせたとしても、きっと接着剤が残ってベトベトします。

いつかその靴を売るかもしれない方は、やめた方が良いと思います。

そのデメリットを考慮しても、驚くほどのフィット感の向上と、シワ防止という大きなメリットがあるので、私は強くおすすめします。

以上です。

ありがとうございました。

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