こんにちは。ミスターリネンと申します。
ニットタイ、お好きでしょうか?
キメ過ぎた感じにはしたくない、けどネクタイはしたい、という時に便利なアイテムではないでしょうか。
ニットタイ自体が凸凹していて表情があるので、リネンやスエードなど、同じく表情のあるジャケットとの相性が良いと私は思います。
売られているほとんどのニットタイは、大剣幅(ネクタイの一番太い部分)6センチ前後と、ニット以外のタイと比べて非常に細いです。
しかし、大剣幅が8センチ以上という、比較的太め、幅広のニットタイも存在します。
私は太めのニットタイが好きなのですが、太めのニットタイの何が良いのか、具体的に何センチのニットタイが使いやすいのか、この記事では検討してみます。
ネクタイの幅
ニットタイに限らず、ネクタイ全般の話からしたいと思います。
ネクタイの大剣幅は、ジャケットのラペル(折り返した襟)の長さと、シャツの襟の長さと同じが良い(クラシックである)、と言われています。
確かに、それら3つの長さが揃っているほど、Vゾーンのバランスが良く見え、逆にどれか1つだけ太すぎたり細すぎたりすると、そこだけ浮いて見えてしまうと私は思います。
しかし、ニットタイだけは例外、という考え方もあります。
ニットタイは細いものだから、普通のネクタイのように、ラペルやシャツ襟の幅を気にする必要はない、という考えです。
そもそもニットタイという時点で、カジュアル方向に寄り、王道クラシックからは外れるので、クラシックのルールを厳密に守る必要はない、ということです。
逆に、ニットタイであっても、クラシックのルールに沿って、ラペルやシャツ襟の幅と合わせるべき、という考え方もあります。
どちらの考えも正しいし、好みの問題だと思いますが、私個人的には、後者の考え方で、ラペルとシャツ襟の幅と、ニットタイの幅は近い方が良いと考えております。
ニットタイのクラシックな幅
ニットタイの幅が、ジャケットのラペルやシャツ襟の幅と同じが良いのであれば、具体的に何センチくらいが良いのでしょうか?
シングルブレストのジャケットのラペル幅は、個人の体型にもよりますが、8.5-10センチくらいがクラシックの範囲です。
以下の記事でそう考える根拠を述べています。
ということは、ネクタイも、同じく8.5-10センチくらいの幅が、クラシックと言えると予想が出来ます。ニットではない普通のネクタイの話です。
実際に、英国老舗ブランドの、ターンブルアッサー(Turnbull & Asser)のサイトを見てみると、9.5センチのものが多かったです。
Teal and Navy Circle Silk Tie – Turnbull & Asser (turnbullandasser.com)
イタリアに目を向けて、タイユアタイ(Tie Your Tie)というブランド?セレクトショップ?のサイトを見ると、8センチでした。
TIEYOURTIE SOLID 50ozROYAL TWILL SETTEPIEGHE NECKTIE – TIE YOUR TIE
ラペルの幅とネクタイの幅は、ミリ単位で合わせなくても、1センチ前後の差があっても、大体同じ幅に見えるので、大雑把にいえば8-10センチくらいのネクタイならクラシック、と言って差し支えなさそうです。
ニットタイも同じく、8-10センチくらいの幅が良いということになります。
ニットタイは剣先が尖っているか、平らかによって太さの印象が変わる
話がややこしくなりますが、ニットタイは、普通のネクタイより太く見えるという特徴があります。
ニットタイは、剣先(大剣の先端)が三角形になっておらず、地面と水平に平らになっているものが多いです。
剣先が三角形に尖っていないと、尖っているものよりも、太く見えるのです。(実際の太さが同じ場合)
実際に、この写真のニットタイは、大剣幅が9.8センチくらいあり、ジャケットのラペルもほぼ同じくらいの幅です。
実際の太さは同じなのに、ニットタイがやたらと太く見えませんか?
それを考慮すると、前章で述べた、8-10センチよりやや細目の、7.5-9.5センチくらいが、クラシックなジャケットに合わせやすいニットタイの太さ、と予想が出来ます。
太めのニットタイは売っているか
冒頭で述べたように、市販のニットタイの大半が、6センチ前後の細めのものです。
7.5センチ以上のニットタイは、どこに売っているのでしょうか。
ご存じの方も多いかもしれませんが、Atto Vannucci (アットヴァンヌッチ)というブランドが、8.5センチ幅の太めのニットタイを販売しています。
現在(2024年10月)も販売していて、普通に買える太めのニットタイは、恐らく他にはないです。(あれば教えてください)
価格は、23000円。アットヴァンヌッチの中では安いと書いてありますが、私にとっては高いです。。。
でも、他にないのなら、これを買うしかありません。
私物の太めニットタイ紹介
私物の太めのニットタイを紹介します。
左から、6.0、7.5センチ、7.5センチ、8.5センチです。
一番左の細いのを除き、どれも、クラシックなジャケットのラペル幅(8.5-10センチ)には違和感なくハマります。
上記で検証した、ニットタイの適正幅7.5-9.5センチという範囲に収まっているので、納得です。
実は、一番右の8.5センチのものは、上記で既に紹介している、9.8センチ幅のものを、お直しで8.5センチに細くしたものです。
9.8センチだと、さすがに太すぎる印象で、クラシックなジャケット、特にシングルブレストのジャケットには合わなかったのです。
ダブルブレストのジャケットならば、ラペル幅がシングルより太いことが多いので、お直ししなくても合ったと思いますが、シングルブレストの方が多いので、そちらを基準に考えてお直ししました。
ちなみに一番左の黒いニットタイは、6.0センチの、一般的な細いタイプです。
クラシックなジャケットに合わせると、ネクタイだけ細すぎる印象で、私には違和感があるので、太めの方が好きです。
「ニットタイだからそういうもん」と考えて、細めのニットタイをするのも、スタイルとしてはアリだとは思います。好みの問題です。
まとめ
・ニットタイは細いものが多いが、ニットタイ以外のネクタイと同じく、ジャケットのラペル幅に近い太さの方がバランスよく見える。
・具体的には、7.5-9.5センチのニットタイが、クラシックなジャケットに合わせやすい。
・先が平らなニットタイは太く見えるので、ラペル幅より1センチくらいは細い方が良い。
・今(2024年10月)太めのニットタイを買うなら、アットヴァンヌッチの8.5センチのものくらいしか選択肢が無い。
ちなみに私は、黒の細いニットタイ以外は、すべて中古で見つけて買いました。
高円寺のサファリさん、メルカリ、のいずれかです。
出会う確率は高くはないですが、探せば見つかります。
2万円以上ニットタイに出したくないという方は、中古市場で探されても良いかもしれません。
以上です。ありがとうございました。
コメント