ヴィンテージのクロノグラフ、維持費はどのくらい?

時計

こんにちは。ミスターリネンと申します。

私はヴィンテージ時計が好きで、特にクロノグラフ(ストップウォッチ機能付き)が大好きです。

計器なので文字盤に色々な数字が書いてあり、側面に沢山ボタンが付いていて、とにかく見た目がごちゃごちゃしていて、小宇宙のようです。

ヴィンテージのクロノグラフ時計だと、実際に軍人やパイロットや医者などが、仕事の際にクロノグラフ機能を使っていた可能性も高いです。

そういう点にロマンを感じるのです。

現代では、ストップウォッチ機能を時計に求める人は皆無で、もはや飾りでしかありません。

ただの飾りであれば良いのですが、その飾りのせいで中身の機械は複雑になり、メンテナンスが大変になってしまいます。

要するに、維持費が高いのです。

ヴィンテージのクロノグラフの維持費は具体的にいくらかかるのか。

維持費を少しでも安くする方法はないのか。

記事にまとめます。

私のヴィンテージクロノグラフ

私が現在持っているヴィンテージクロノグラフの時計はこの2つです。

冒頭でコレクターかのような発言をしてしまいましたが、平民にはそれ以上買う余裕はありません。

メルボスというマイナーブランド×ブライトリングのダブルネームのものと、セイコーのものです。

メルボスの方は、積算計と呼ばれる、ストップウォッチを動かした際に、何分経ったかを計算してくれる円がついています。

縦目と呼ばれる、縦に付いているタイプで、横向きの方が多数派なので、少し珍しいタイプです。

そして、2時位置と4時位置にプッシュボタンという、ストップウォッチを動かして、止めて、リセットするためのボタンが2つ付いています。

セイコーの方は、メルボスと比べて簡易的です。

積算計がありません。

プッシュボタンも2時位置に1つしかありません。

ワンプッシュクロノグラフ、と呼ばれたりもします。

修理にかかった金額

それぞれ、1度修理(オーバーホール)に出したことがあります。

メーカーの正規修理ではなく、街の時計屋さんです。

メルボスの方が、約55000円、セイコーの方が、約52000円でした。

修理の料金体系は、基本料金(=時計の状態が良かろうが悪かろうが掛かる金額)があり、時計の状態に応じて、部品の交換や調整が必要な場合など、別途費用が加算される仕組みです。

メルボスとセイコーはそれぞれ別のお店に出したのですが、メルボスを出した方の基本料金は49500円、セイコーの方は33000円でした。

つまり、メルボスは基本料金+約5000円、セイコーの方は基本料金+約20000円ということになります。

そこから分かるのは、セイコーの方が中身の状態が悪く、部品の交換調整等の別途費用が高くついたということです。

参考記事

「セイコーワンプッシュクロノ、オーバーホールはいくら?」

クロノグラフの修理費は高い

クロノグラフの修理の基本料金は、30000円というのが例外的で、40000円台後半くらいが相場です。

クロノグラフ機能なしのヴィンテージ時計だと、修理の基本料金は30000-35000円くらいが相場なので、クロノグラフは修理費がとにかく高いのです。

機械の造りが複雑なので仕方ないのですが、修理が5年に1回は必須と考えると、1回5万円として、今後30年持つのに最低30万円はかかります。

あくまでこれは最低価格であり、ヴィンテージ時計は部品が入手できない可能性も高く、長年使っているうちにある部品が壊れてしまったら、部品を別の時計から抜き取るか、0から作り出す必要があり、かなりの金額が追加でかかります。

最悪の場合、部品入手も製作も不可で、修理不可となってしまうこともあります。

修理で5万円を請求されるたびに、「ああ、このお金で旅行にいけるのに」と苦しい気持ちになってしまいます。

ヴィンテージのクロノグラフを持つのは、よほどの物好きじゃないと、簡単なことではないと思います。

私は、出来ることならヴィンテージクロノグラフを5本くらいは欲しいですが、無理です。2本が限界です。

修理費用を少しでも抑える方法

ヴィンテージクロノグラフの修理費用を少しでも抑えるために、私なりに工夫していることをご紹介します。

まずは、修理費用が安いお店を見つけることです。もちろん安心できるところ、という前提ですが。

そしていくつかのお店に、写真を送って簡単見積を取り、比較すると良いと思います。

私がセイコーの時計の修理をお願いしたお店が、ウォッチホスピタルというお店なのですが、とても丁寧な対応で、1年間の動作保証もついていて、恐らく業界最安レベルで、個人的にはおすすめできます。

お店によって時計の種類ごとに得意不得意があることもあるので、ウォッチホスピタルさんより安くて良いところがある可能性も十分にあります。

毎回複数社に見積を依頼するのがベストかと思います。

修理費用を抑えるもう一つの方法が、なるべくクロノグラフ機能(ストップウォッチ)を使わないことです。

私がアルバイトしているヴィンテージ時計店の技師の人に確認したのと、YouTubeなどでも時計のプロの方が良く言われていますが、クロノグラフ機能は使えば使うほど油が減ったり、金属部品がすり減ったりします。

なるべくそのままの状態でそっとしておく方が良いみたいです。

とはいえ、何年もノータッチにするのも不安に感じませんか?

触らな過ぎても、機械が固まってしまったりしそうで私は不安なので、月に1回くらいは触るようにしています。

もう一つが、大切に使うことです。

ヴィンテージ時計は、水、振動、磁力に弱いですが、雨の日や汗をかく時は付けない、付けたまま自転車に乗らない、磁石に気を付ける、といった優しい使い方をしていれば、ダメージもなく修理が楽(=安価)になります。

汗対策で台座というアイテムがあるのですが、以下の記事で詳しく紹介しています。

キュリオスキュリオさんHPより拝借

「ヴィンテージ時計を汗から守る方法」

最後の方法が、必ず定期的に修理に出すことです。

修理に出さなければ修理費がかからなくて済む、というのも正しいですが、長い期間放置していると、部品が錆びて使い物にならなくなり、部品製作が必要になったりして、結局は定期的に修理に出しているのより高くつく、という可能性があります。

長く使うのであれば、定期的に修理に出した方が、安く済むと思います。

以上です。

ヴィンテージのクロノグラフがお好きな方、これから購入を検討されている方。

1つでも参考になる部分があれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました