こんにちは。ミスターリネンと申します。
今回は中古品購入品紹介となります。
中古品かつ今は販売していない商品なので、商品紹介をしても誰の役にも立たない可能性が高いですが。
新しくモノを買って嬉しくて自慢したかったのもあります。許してください。
ところで私はクラシックスーツが大好きですが、とても面倒な病を抱えています。
それが、靴紐触りたくない病です。
汚い話で恐縮ですが、靴紐には、自身の尿をはじめ様々な汚れが蓄積しています。(男性の場合とくに)
そんな靴紐を触るのにどうしても抵抗があり、紐なし靴ばかりを買ってしまいます。
クラシックなスーツには靴紐が原則なので、ルールを破ってしまっていますが、病気なので仕方ありません。
というわけで、ローファーかモンクストラップばかりを履くのですが、最近新たにローファーを購入しました。
シルバノ・ラッタンジとは
購入したローファーがこちら。
ローファーの中で最もベーシックな、コインローファーという形です。
中古で購入しました。
シルバノ・ラッタンジというイタリアのブランドが、日本のセレクトショップ信濃屋さんの別注で作ったものです。
信濃屋さんと言えば、あの赤峰幸生さんが師匠と呼ぶ、故白井俊夫さんが顧問をされていた名店です。
シルバノ・ラッタンジがどんなブランドか、中古で初めて1足買っただけの私が、知ったようなことは言えないので、クラシコイタリア紳士服&ヨーロッパ靴の名店である、アルティジャーノチャオさんのHPから引用させていただきます。
イタリア靴の王様とも呼ばれる「シルバノ・ラッタンジ」についてご紹介します。
ラッタンジは「ジンターラ」名義の靴がよく知られていますが、最高峰のモノ作りとして当主の名前を冠したトップブランドが「シルバノ・ラッタンジ」です。また、作品に共通するのは「フェラーリ」に喩えらえる、うねるようなシルエットです。ラッタンジは非常に高額なため、フェラーリはその比喩表現と思われがちですが、それだけではありません。
うねるようなシルエット、地を這うように伸びるノーズから、甲にかけて駆け上がる躍動感、ヒールカップ(踵)に向けて収束する流れ。イタリアンスポーツカーを横から眺めているような、あの興奮と官能的な感動がラッタンジの靴には宿っています。
こういった記事をネットでいくつか読んで、ラッタンジは高級だ、というにわかイメージだけは持っていたので、そこと天下の信濃屋さんとのダブルネームの靴という、クラシック好きには興奮するモノでした。
ラッタンジの既成品は、現在の定価は最低50万円以上という、まさにフェラーリのような高価格です。
それが信じられないくらい安く売っていたので、即買いでした。
素人の私でも分かる価値、分からない価値
この靴の特徴をご紹介ます。
まずは、木型、つまり靴のシルエットです。
コインローファーですが、つま先が細くなっていて、ドレッシーな印象です。
踵部分に、ブローグと呼ばれる穴飾りが施されています。踵にあるのは珍しいと思います。
そして素人目にもすごいと感じたのが、ステッチです。ピッチ(縫い目の細かさ)が非常に細かいステッチが、寸分の狂いもなく全体に走っています。ドレスシャツですらここまで細かいステッチはあまり見ません。
しかもステッチが3重で、ミシンを使ったのでしょうが、シャツと違って厚い革に穴を通す訳で、手間のかかる仕事なのが容易に想像がつきます。
そして、甲部分をUの字に走っている太い糸のステッチ。
この部分をモカと呼ぶらしく、この靴は、2枚の革を縫い合わせるのではなく、1枚の革をつまんで糸を通すつまみモカという縫い方をしているようです。
どうやら、手のかかる作業で高級な靴に良く使われる手法らしいです。
手持ちのオールデンのコインローファーも同様の縫い方と思われます。
新品時の写真ですが、裏面を見ても、高級感がありますね。ヒドゥンチャネル(ソールを縫い合わせる糸が表から見えない仕様)も、手間がかかると聞きます。
私は残念ながらハーフラバーを張ってしまいましたが。
最後に革質です。
正直、素人の私には、「なかなか良い」くらいにしか感じられませんでした。
ケアが原因と思いますが、シワ部分には若干ひび割れが入ってしまっています。
革のキメは細かいですが、見たこともないくらい衝撃的、というほどではありません。
個人的には、JMウエストンのヴィンテージ(旧旧ロゴ?)のこちらの靴の革質の方が上かな、と感じます。
履き心地
履き心地はどうか。
残念ながら、私の足にはあまり合っていませんでした。
つま先部分が細い為小指に圧迫感があり、靴の甲が高すぎて足が前に滑り落ちていく形になり、余計につま先部分に負荷がかかります。
底の反り返りもとても柔らかいので、甲が高い人であれば、快適に履けると思います。
コーディネート
この靴をどうクラシックに合わせるか。
ローファーなので、本来ならばジャケパンかカジュアル使いが適切だと思いますが、JMウエストンの180と比べてもつま先の細さからドレッシーな印象なので、スーツにタイドアップでも合わなくはないと思います。
イタリア靴らしい軽い印象がありつつも、コバ(靴の底の出っ張り)もそこそこ出ていて重厚感もあります。
なので、夏っぽいスーツだけでなく、冬っぽいスーツでも合うんじゃないかと思います。
分厚いグレーフランネルのダブルのスーツに合わせるのはありでしょうか?
おしゃれな方、教えてください。
今回は以上です。何かの参考になれば幸いです。
コメント