コバのステッチの色について
こんにちは。ミスターリネンと申します。
革靴の色選びにおいて、重要な要素になると思うのが、コバのステッチの色。
コバとは、ここの部分のことです。
大抵は、黒やダークブラウンで、コバと同じ色になり、ステッチは目立ちません。
しかし、時々白やベージュなど、明るい色のことがあります。
この白い革靴のように、明るい色の革靴であれば、相性は良いと思うのですが、
暗い色の革靴になると、コバのステッチだけが目立ち、カジュアルな印象になります。
カジュアルになる=悪、ではないのですが、クラシックなスーツに合わせると、足元だけカジュアルで、相性が良くないように感じます。
ダークブラウンのシングルモンクなのに、ベージュのステッチ
カジュアル寄りな革靴の場合、暗い色の靴で敢えてステッチを明るい色にしたり、
コバ全体を明るい色にすることもあるようです。
私の、ダークブラウンスエードのシングルモンクストラップのこちらの革靴も、ステッチがベージュでした。
こちらは中古で購入したチャーチのベケットというモデルですが、同モデルはカジュアルな靴ではないので、最初からベージュのステッチが採用されたとは考えにくいです。
私の推測ですが、前オーナーが、オールソール(靴底の交換)をした際、ステッチの色が変わってしまった、もしくは希望して変えたのだと思われます。
靴自体はとても気に入っているのですが、どうしてもステッチの色だけが気になってしまい、何とかならないかと考えました。
ステッチの色を変える3つの方法
靴屋さんに持っていき、またオールソールしてもらい、ステッチの色も濃い色に指定する、という手もありますが、15000円くらいは掛かります。
靴底がすり減ってどうしようもないわけでもないので、オールソールは選択肢から外しました。
次なる選択肢が、ステッチを含めてコバ全体を黒く塗ってしまうこと。
コバ全体の色は、専用のインクを使って黒く塗れることは、何となく知っていました。
専用インクも1000円程度と、費用的にも問題ありません。
しかし、ステッチは細かい溝にあるので、塗る時にアッパーのスエードにもインクが付いてしまう可能性が大です。
なので、選択肢から外しました。
残る選択肢は一つ。ステッチだけを黒く塗ってしまうことです。
専用のペンなどもあるのかもしれませんが、塗るのは革ではなく糸であり、普通のマッキーで問題ないと判断しました。
実際にやってみる
ただ塗るだけだから、1本線をびーっと引いて終わり、と思っていたのですが、意外と手間がかかりました。
それが、ステッチとステッチの間の谷部分です。
山部分は簡単なのですが、谷部分にペンの先を押し込み、完全に黒く染めないといけないのが手間でした。
一筆書きからは程遠く、1ステッチに5往復くらいペンを走らせ、谷部分はトントンとペン先を押し込む必要がありました。
加えて、アッパーには絶対にペンを付けないように気を付けなければならいのも厄介でした。
まとめ
両足で10分くらいかかりましたが、完成したのがこちら。
中々上出来ではないですか?
元々黒いステッチだったとしか思えません。
このまま外に履いていっても、きっと色が落ちることはしばらくは無いと思います。
注意点が、油性のペンを使うことです。
雨の日には絶対履かない靴なら、水性でも良いかもしれませんが。
とは言え、油性ペンだと、塗る時にアッパーにペンが付いてしまったら、多分落とせないというリスクはありますが。
もし同じ悩みを抱えている方がいらっしゃったら、ぜひ試してみてください。
以上です。
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