こんにちは。ミスターリネンと申します。
先日新しく腕時計を購入しました。
セイコーのワンプッシュクロノグラフ(通称)、もしくはクラウンクロノグラフ(正式名称)というモデルです。
1964年の東京オリンピックを機に発売されたモデルで、私の購入した個体は1968年製です。
オーバーホールも何もしていない状態のものをネットで見つけて購入しました。
動作品ではありましたが、一度整備してから使いたかったので、購入してすぐにオーバーホールに出しました。
どこの会社に出したのか、対応はどうだったか、いくらかかったのか、をご紹介します。
ワンプッシュクロノグラフについて
ワンプッシュクロノグラフという時計は、クロノグラフ=ストップウォッチ機能付きの時計で、ストップウォッチを動かしたり止めたりするのを、その名の通り、1つのボタンで行うものです。
通常のクロノグラフだと、ボタンが2つ付いていて、1つ目のボタンでストップウォッチをスタート、ストップさせ、2つ目のボタンでリセットさせることが多いです。
また、ストップウォッチをスタートさせてからストップするまでに経った時間を記録するための、積算計と呼ばれる目盛りが付いているのが、普通のクロノグラフ時計には多いですが、セイコーのワンプッシュクロノグラフには、積算計が付いていません。
(上の時計では、12時位置と6時位置に小さい円=積算計がある)
なので、時間は測れるけど、ずっと針の動きを目で追っていないと、何分何秒経ったか分からなくなります。
つまり、ストップウォッチとしては比較的簡易な造りになります。もちろん普通のストップウォッチ機能なしの時計と比べれば、複雑な造りにはなります。
私はこのすっきりした見た目が好きで、この時計を購入しました。
ちなみに自動巻きではなく手巻きです。
ワンプッシュクロノグラフのオーバーホールは簡単か
ストップウォッチとしては比較的簡易な造り、と前章で述べました。
造りが簡易ということは、オーバーホールも比較的簡単になり、費用も安く済むと予想出来ます。
と思ったのですが、時計屋さんのオーバーホール料金表を見ると、大抵のお店では、手巻き、自動巻き、クロノグラフ、の3カテゴリに分かれて基本料金が決まっていることがほとんどです。
つまり、簡易的だろうが複雑だろうが、クロノグラフなら基本料金は変わらないのです。
そしてクロノグラフの基本料金は、50000円くらいが相場で、高いのです。
「クロノグラフの中ではまだ簡易的な方だから、手巻きとクロノグラフの間を取って40000円ぐらいでお願いできませんか?」
のようなわがままは通用しないのです。
この会社が最安
どこの会社にオーバーホールを依頼すれば最安で済むか。
もちろん、安かろう悪かろうでは意味がないので、保証もついて、評判も良いところを探しました。
色々検討しましたが、結論から言うと、ウォッチホスピタルさんに決めました。
・大手で評判も良く、オーバーホール後1年間の保証がついていること。
・LINEで外観の写真を送る簡単見積が出来て、最安だった。
というのが決め手です。
簡単見積の際は、
ウォッチホスピタルさんが30000円+税
白金堂というお店にも見積を依頼したところ、28000円+税
と、最安ではなかったのですが、ウォッチホスピタルさんは、新規顧客限定で5000円のクーポンが発行されていたので、最安となりました。
信頼できそうなところ、という前提がある上で、単純に安い方を選んだだけです。
ヴィンテージウォッチで、かつクロノグラフで30000円で済むなら、かなり安い方です。
上述したように、50000円くらいが相場なので。
見積の結果、20000円以上も追加された
しかし、まだ外観写真を送って出してもらった簡易見積でしかなく、実際に時計の中身をチェックしないと、正確な見積もりは出せません。
ウォッチホスピタルさんの店舗に時計を持っていくか、郵送しないといけません。
店舗に行くのは時間がかかるし面倒だと思っていたのですが、素晴らしいサービスがあり、専用の梱包材を持って集荷に来てくれ、そこに時計をポンと入れて送り返すだけ、しかも送料は完全無料、という内容です。
早速集荷をお願いしました。
実際に来てもらうと、スポンジ素材でできた、どんな衝撃があっても問題なさそうな頑丈な梱包材が到着しました。
写真を取り忘れてしまったのですが、この梱包材を見て、ウォッチホスピタルさんへの信頼がさらに増しました。
数日して、正確な見積もり金額の連絡がきました。
なんと、税込み52000円。
税込み28000円くらいの予定だったので、20000円以上も上乗せされています。
追加費用に納得できた理由
内容をちゃんと見てみると、
ゼンマイが切れているので交換用のゼンマイが8000円。
その他内装パーツの加工調整に15000円。
ゼンマイはわかるとして、その他諸々、というのはあいまいで、イマイチ納得感がありません。
聞いてみると、この時計は60年近く前のもので、交換パーツもロレックスのように出回っているわけではないし、既に入っているパーツをなるべくそのまま使えるように、磨いたり洗浄して使うので、加工調整が必要になる。
とのことでした。
納得はできましたが、それにしても高いな、という印象でした。
相場が分からないので厳密なことは言えませんが、色々調べたり人に聞いたりすると、このくらいの金額は妥当のようです。
またウォッチホスピタルの方に電話もして相談してみましたが、対応の丁寧さや、アマチュアの私にも分かりやすく説明してくれたので、信頼感がありました。
また、LINE見積より費用が上がってしまったので、送料無料で返送も可能です、とのことで、そういった誠実さが、ぼったくりではない、という納得感につながりました。
メーカー(セイコー)に持って行って正規修理することも考えました。
費用も52000円より多少は高くなるかもですが、7.8万レベルまで行くことは考えにくいので、多少の差なら正規修理も手です。
しかし、ここから返送してもらって、またセイコーに見積を取ってもらって、というのは時間も手間もかかるので、もういいや、と思って、このままウォッチホスピタルさんにお願いすることにしました。
ちなみに納期は約5週間。
納期が比較的短いのも決め手の一つでした。
最後に
まだオーバーホール後の時計は戻ってきていませんので、結果は何とも言えません。
が、戻ってきたとしても、自分で中身を開けてチェックする設備も知識もないので、この時点でウォッチホスピタルさんへの感想は述べられると思ってこの記事を書きました。
これも繰り返しになりますが、ウォッチホスピタルさんは修理後1年間の保証もついているので、万が一何かあっても安心です。
ちなみに、私は週末ヴィンテージ時計屋でアルバイトをしているのですが、自分のお店で修理しなかった理由は、納期です。
従業員の修理となると、どうしても優先はしてもらえないし、早くしてほしいです、と言うわけにもいかないので、気を使わずに済む外部での修理にしました。
修理の話からは逸れますが、この時計は、元々純正のメタルブレスレットが付いていましたが、革ベルトやNATOベルトに合わせて使いたかったので、既に合いそうなベルトは複数準備しています。
スエードのベルトだけ、修理に出す前に試着してみましたが、中々良い感じではないですか?
以上です。
安くて早くて安心、な業者を探している方、参考になれば幸いです。
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