こんにちは。ミスターリネンです。
皆さんは、靴下の色をどのように決められますでしょうか?
後述しますが、クラシックな靴下は黒かネイビーに限る、という考え方もあります。
今回は、クラシックという観点で、正しい靴下の色の選び方を研究します。
目次
靴下は必須
ローファーやスニーカーを素足で履いたり、見えない靴下を履いて素足風に見せることは、今ではごく当たり前で、私個人としても一切否定する気持ちはありません。
しかし、このブログはクラシックを研究するブログなので、靴下、それも、膝くらいまでの長い靴下を履き、素肌は決して見せないことがクラシックにおいては正しい、という前提で話を進めます。
クラシックに精通される方は、靴下とは呼ばず、ホーズと呼ぶことがほとんどだと思いますが、呼び方は気にしないことにします。
色の選び方3パターン
靴下の色の選び方は大きく4パターンに分かれると思います。
1. ズボンの色に合わせる
2. 靴の色に合わせる
3. 黒かネイビーで統一する
4. 色を差し込む
1.ズボンの色に合わせる
グレーのスーツにグレーの靴下。
ブラウンのスーツにブラウンの靴下。
ネイビーのスーツにネイビーの靴下。
間違いのない選択です。
スーツやジャケパンでズボンと靴下の色を合わせるのは間違いのない選択です。
逆にカジュアルで同じことをするのは難易度が高いです。
濃いブルーデニムにネイビーの靴下だと、のっぺりとした真面目すぎる足元になってしまいます。
オリーブのカーゴパンツにオリーブの靴下だと、森人間のようになってしまいます。
カジュアルにおいては、少し色のトーンをずらしたり、全く違う色を選ぶ方が、無難だと考えます。
2.靴の色に合わせる
今度は靴の色に合わせるパターンです。
こちらも基本的には間違いのない選択です。
グレーのスーツに黒い革靴を履くなら、靴下の色はグレーはもちろん、黒でも全く問題ないです。
ブラウンのスーツでもネイビーのスーツでも同じことが言えます。
クラシックな着こなしのお手本的存在であるアトリエベルンさんのコラムにも、「トラウザーズと靴のどちらかと合わせる、もしくは足して2で割った色がいい」と書かれています。
3.黒かネイビーで統一する
次は、日本ではやや邪道と言える方法です。どんな色のスーツ、ジャケパンであっても、黒かネイビーの靴下しか履かないという方法です。
クラシック界の権威、故落合正勝氏の著書に、こう書かれています。
「クラシックなホーズの色は、濃紺か黒の無地にかぎる。それ以外はクラシックなスーツスタイルにはフィットしないと心得る。靴下の色をズボンに合わせるか、靴に合わせるかという無駄なことは考えない。しごく単純に、黒い靴には黒無地、茶の靴には黒無地か濃紺、それだけでよい。」
私はこれを読んだとき、??となりましたが、クラシックの権威が言うことなので、クラシック的観点からは間違いがないのだと思います。
また、BEAMSのクリエイティブディレクター、中村達也さんがどこかのメディアで、「イタリア人はネイビーの靴下ばかりを履く。白いズボンにスニーカーというカジュアルなコーデにも関わらず、ネイビーの靴下を履くのは、ドレスマインドがDNAに根付いているから。」といった趣旨のことを言われていました。
落合正勝氏も、スーツに関してはイタリアブランドを好み、著書の内容もほとんどイタリア関連であることを考えれば、納得です。
4.ズボンとも靴とも違う色を差し込む
最後に、色を差し込むやり方です。黒、ネイビー、ブラウンなどのスーツの基本カラー以外の色を持ってくるのです。
色を差し込むのは、基本的にはクラシックのルールにはないはずなので、スーツでタイドアップする場合にはおすすめできません。
あくまでカジュアル寄りのコーディネートをする場合に使える方法だと思います。
グレーフランネルのセットアップに、黒のタートルやニットポロ、そこにパープルの靴下とか。靴は黒スエードでしょうか。
色を差し込む時の注意点
色を差し込む際に注意すべきだと考えるのが、色の拾い方です。
色を拾うというのは、靴下以外のアイテムに使われている色と同じか、似たような色の靴下を履くことです。
失敗しがちなのが、派手な色を拾ってしまうこと。
例えば、ラコステの赤いポロシャツ、グレーのスラックス、白いローファー、という夏らしいコーデをするとして、真っ赤な靴下を履くこと。
赤峰幸生さんのような大ベテランがやると、サマになりますが(インスタグラムで実際にされていました)、私のような人がそれをやると、「頑張ってる感」が出すぎます。
色を差し込む時のコツ
色を差し込む時、どのようにすれば頑張ってる感が出ずにおしゃれになるのか。
私がアドバイスなどをするのはおこがましいので、あくまで提案ととらえていただければ幸いです。
色の濃さをずらす
一つ目のコツが、色の濃さをずらすこと。
上述の赤ポロシャツのコーディネートの場合は、白に限りなく近い、薄―いピンクの靴下とかなら、やりすぎ感が出ないと思います。よーく見たら、赤と関連した色とわかり、まとまる気がします。
が、赤ポロシャツが強すぎるので、出来れば白かグレーで無難にした方がベターで、赤のポロシャツも引き立つと考えます。
上述のグレーフランネルのセットアップに、今度はパープルのニット、パープル靴下を合わせる場合は、ニットが濃い目のパープルなら、靴下は淡いパープルにするといったように、濃さをずらすと、多少頑張ってる感は中和されると思います。
目立たないアイテムの色を拾う
もう一つのコツで、圧倒的におすすめなのが、目立たないアイテムの色を拾うこと。
例えば赤ポロシャツコーデの場合、ラコステのポロシャツなら、ワニさんのロゴはグリーンです。
そしたら、靴下をグリーンにするのです。
とはいえ、明るめのグリーンだと目立ちすぎるので、濃い目のグリーンで地味にするのです。そうすると、何となくまとまっているけど、頑張っている感も出ない、ちょうどよい塩梅になると思います。
他の例で言うと、カジュアルなスーツスタイルか、ジャケパンスタイルか、で複数の色が使われているネクタイをする場合。
ネクタイの色のうちどれか一つを拾ってあげて、その色を靴下に持ってくるのです。その際、メインで使われる色ではなく、脇役の色を拾う方が、頑張ってる感が出にくいです。
このネクタイの場合だと、グリーンではなく、水玉のブルーから拾う方が良いと思います。
明るいブルーは、ブラウンのスーツに対して目立ちすぎるので、濃さを増してネイビーの靴下くらいがちょうど良いと思います。
まとめ
今回の内容を一言でまとめると、スーツやジャケパンの場合は地味に撤し、カジュアルの場合はいかに頑張ってる感を出さないことが重要。ということになります。
それにしても、落合正勝氏の、「靴下は黒かネイビーに限る」というのは衝撃でしたが、世界では常識なのでしょうか。
他にも靴下の色の選び方でおススメのやり方がある方は、ぜひ教えてください。
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