こんにちは。ミスターリネンと申します。
クラシックなスタイルが好きなので、テーラードジャケットは最強アイテムだと思っています。
羽織るだけで、男性の魅力を上げてくれる不思議なアイテムです。
もちろんスーツとして上下セットで着ると一番決まります。
上下を別の生地にして、ジャケパンスタイルにしても、程よくカジュアルさが出て格好良いです。
では、テーラードジャケットにデニムのズボンを合わせるのはどうでしょうか。
デニムという生地自体がクラシックの範疇からは外れています。デニムはあくまで機能から生まれた作業着であり、クラシックとは、機能の反対の概念だからです。
参考記事
とはいえ、現代ではデニム×テーラードジャケットのスタイルをしている人は多くいます。
私も大好きなスタイルです。
デニム×テーラードジャケットというスタイルのメリットと注意点を、この記事では紹介させてください。もちろん私が人様に服装の指南をする立場にはいないのですが、ご自身でスタイルを組まれるときに、考えるヒントになれば、と思って書きました。
目次
メリット1:程よくカッチリする
デニム×テーラードジャケットというスタイルのメリットその1。
かしこまりすぎずに、ドレスアップできること。
デニム=カジュアルアイテムと、ジャケット=ドレスアイテムのミックスだからそうなります。
休日にちょっと良いレストランに行きたいけど、スラックスに革靴まで履くのは面倒だし、こちらが決めすぎだと一緒に行く人にも気を使わせてしまう、という時など、デニムを履いてジャケットを羽織ればちょうど良くなります。
メリット2:アイロン掛けの手間が減る
上記のメリットは、当たり前のことだったかも知れません。
私が強調したいのが、これから紹介するメリット2です。
それが、スラックスのアイロン掛けから解放されること。
スラックスを履く場合は、クリース(アイロンプレスで作る真ん中の折り目)があった方が確実に格好良いです。
もちろんプレスしなくても履けますが、クリースが取れているスラックスは、逆に格好悪く見えてしまいます。
ほこりだらけの革靴を履いているのと同じで、身に着けるもののケアを怠る人なんだ、と思われかねません。
なので、スラックスを履くと、履くたびに(履く前か後)にアイロンでプレスするのが必須になります。
デニムだと、基本的にはクリースは作らないので、その手間がなくなります。
スラックスだと、履いている最中も、足を組んだり、しゃがんだりすると変なシワができるし、万が一食べ物をこぼしてしまうと、ショックも大きいです。
デニムなら、それらのストレスからすべて解放されます。
デニムは、とにかく楽なのです。
注意点1:デニムのシルエット
次に、デニム×テーラードジャケットというスタイルの注意点です。
1つ目が、デニムの形です。
基本的には、太くない方が合うと思います。
テーラードジャケットがカッチリなので、デニムが太くてワイルドな感じだと、相性が良くないです。
下の写真はバレンシアガのコレクションですが、このくらい振り切れば格好良いですね。
細すぎるスキニーも合わせにくいと思います。スタイルとしてはアリかもしれませんが、クラシックからは遠ざかってしまいます。
ベストは、ストレートシルエット。
定番ですが、リーバイス501(に近いシルエットのもの)をジャストサイズで履くのが、最も無難かつ格好良いと思います。
余談ですが、リーバイス501は、格好良いヴィンテージは高すぎるし、復刻のLVC(リーバイスヴィンテージクロージング)も3万円以上するので、私は503Bというモデルを愛用しています。
参考記事
注意点2:ジャケットの素材、形
続いて、テーラードジャケットの素材と形についてです。
スーツで着ているジャケットを、そのままデニムに合わせてしまうのは良くありません。
スーツの上だけ着てるのがバレバレだし、カジュアルなデニムと、フォーマルなスーツのジャケットで、ちぐはぐです。
カジュアルであるデニムに寄せた素材、形のジャケットを選ぶ方が相性が良いです。
素材については、冬はツイード、フランネル、コーデュロイ等、それ以外の季節はリネンやシアサッカー等が良いと私は思います。
デニムはざらざらした生地感ですが、上に挙げた素材もざらざらしていて、素材同士の距離が近い為です。
無地は間違いないですが、柄が入っていても良いと思います。
形については、シングルとダブルとありますが、迷ったらシングルが良いと思います。
ダブルにしてしまうと、ボタンを留めたときに、バランスが悪くなりやすいです。ダブルでボタンが留まっていると、カッチリ感が出るのに対し、デニムはラフな印象になるからです。
常にボタンを開けている前提なら、ダブルもアリだとは思います。
少し細かい話になりますが、両脇のポケットを、パッチポケットと言って、ジャケットの生地の上に貼り付けたようなスタイルのポケットがあります。直前の白リネンのジャケットもそうです。
これはとてもカジュアルな印象を与えるものですが、デニムに合わせるジャケットにはピッタリです。が、必ずしもパッチポケットしかデニムに合わない、ということも無いと思います。
私はデニムを履くことが多いので、ジャケットをオーダーする際にパッチポケットばかりを選んできたのですが、ジャケパンやデニム合わせにはパッチポケットだけが正解ではない、ということを恥ずかしながら最近知りました。
参考記事
ポケットについては、デニム合わせがメインと考えるならパッチポケット、そうでない場合、ジャケパンスタイル、もしくはスーツとしても着る可能性がある場合は、フラップ=蓋が付いた、通常のポケットが良いのではないでしょうか。
注意点3:ジャケットのインナー
続いて、ジャケットの中に何を着るかです。
選択肢は、ドレスシャツ、ニットポロ、ニット、ポロシャツ、Tシャツでしょうか。
左から順に、ドレスシャツが最もドレス、Tシャツが最もカジュアルになります。
デニム×テーラードジャケットが、カジュアルとドレスの中間の位置づけなので、インナーも、中間あたりだとはまりやすいです。
ニットポロ、ニット(丸首やタートル)、ポロシャツ(ラコステなど)は、合わせやすいです。
ドレスシャツになると、素材には少し注意が必要だと思います。
スーツで着るのと同じシャツを着てしまうと、パリッとしすぎていて、ジャケットのリネン、ツイード、フランネルなどのざらざら系生地との相性がイマイチです。
また、ジャケットを脱いでシャツ1枚になった時も、デニムにパリッとした白いドレスシャツ、だと合わないことはないですが、難易度が高いです。
なので、ある程度ざらざら寄りの素材や織り方がベターです。
例えば、オックスフォードの生地。アメリカのボタンダウンシャツに良く使われる、少しざらっとした光沢が全くない生地です。
デニムとも、ざらざら系ジャケットとも相性が良く、コットンなので通年着られます。
リネンジャケットなら、リネンシャツは言うまでもなくバッチリです。
ツイードやフランネルのジャケットなら、フランネルの起毛系の素材も合うと思います。
ちょっと変化球ですが、デニムシャツも合います。
ジャケットを脱いだ時に、全身デニムになるので、ズボンのデニムとの色の相性は考慮する必要がありますが。
オックスフォードも、リネンも、デニムも、洗いざらしでアイロン掛けなしで着てもおかしくないのもメリットです。
脱水を30秒くらいでストップさせ、シワを伸ばして干せば、乾いたらそのまま着られます。
デニム×洗いざらしのシャツ×カジュアルジャケット。格好良さと楽さを兼ね備えた、これ以上の組み合わせがありますでしょうか?
注意点4:Tシャツを合わせるのは?
ジャケットのインナーについて、Tシャツだけ別の項目にします。
デニムに限らず、ジャケパンスタイルでも、丸首のTシャツを合わせているのを雑誌などでもよく見ます。
格好良いと思います。
Tシャツはクラシックの範疇からは外れていますが、そもそもデニムを履いている時点で、クラシックから外れているので、相性は良いです。
ですが、私はジャケットの襟が汚れるので絶対にTシャツとジャケットは合わせたくありません。
もしどうしてもTシャツを合わせたいなら、スカーフなどを巻くか垂らすかして、ジャケットの襟を保護した方が安心です。
ただ、スカーフが入ると、色柄のことを考えないといけないし、スカーフ自体がおしゃれしてる!という感じが出やすいので、難しいと思います。
なので、私はTシャツ合わせはおススメ出来ません。
注意点5:靴
次に靴についてです。
デニム×テーラードジャケットには、どんな靴を合わせるのが良いでしょうか。
しつこいくらい繰り返しになりますが、デニム×テーラードジャケットのスタイルは、カジュアルとドレスの中間なので、ストレートチップのようなドレスシューズより、カジュアルに寄せた方が合います。
スニーカーでも、合わないことはまったくないですが、それだとカジュアルに寄りすぎてしまうので、格好良いのはやっぱり革靴だと思います。
革靴であれば、紐靴はもちろん、ローファーでもブーツでも合います。
私は靴紐を触れない病気なので、ほぼローファーしか合わせません。
参考記事
もしくは、シングルモンクストラップも良いと思います。
参考記事
「スエードのシングルモンクが、富裕層以外の男性にとって最良の靴である理由」
注意点6:ネクタイ、ポケットチーフ
最後に、ネクタイとポケットチーフについてです。
ネクタイもポケットチーフも、つけこなせる方は格好良くなるけど、無くて全然OK、というのが私の意見です。
これまで見てきたように、デニムもジャケットもシャツも、基本はざらっとした素材なので、ネクタイについては、シルクのつるっとしたのより、リネンやコットンやウールでできた、表情のある素材の方が合いやすいです。
ニットタイもざらざら、でこぼこしているので、バッチリはまります。
ネクタイの有無にかかわらず、ポケットチーフを差すのは素敵ですが、さりげなく差すのが難しいと思います。
全体的にややカジュアルで方の力が抜けている感じなのに、チーフが目立って、頑張ってる感が出かねないからです。
ネクタイを沢山持っている方、チーフを差し慣れている方は良いですが、私のようなアマチュアは、どちらも無しでも全く問題ないと思います。
(スーツを着る場合は、ポケットチーフは必須だと思っています。)
余談ですが、ジャケットの胸ポケットに、メガネを差してアクセントを作る、という方法をかつて知り、ポケットチーフよりさりげなくて良いじゃん、と思った私は、試したことがありました。
しかしある時、電車内で暑くてジャケットを脱ぎ、電車を降りてから再び着た時、メガネがなくなっていました。お気に入りのメガネだったので、ショックで立ち直れませんでした。
なので、怖くてメガネ差しはもうしません。やっている方、ぜひ注意してくださいね。
まとめ
デニム×テーラードジャケットのスタイルのメリットと、注意点を色々とご紹介しました。
スタイリストでもないお前が偉そうに言うな、という内容だったかもしれません。
私自身はいろいろなスタイルを学んで、着こなしレベルを上げていきたい、と考えているので、記事内で気になるところ、そういう合わせは違うのではないか、というご意見がありましたら、ぜひ教えていただけると幸いです。
コメントでも構いませんし、Xもやっているので、DMをいただいても構いません。
よろしくお願いいたします。
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