コットン×リネンのシャツには何もメリットがないと思う理由

リネン

こんにちは。ミスターリネンと申します。

私はリネンが好きすぎてミスターリネンと名乗っているくらいで、リネンのアイテムばかりを買う習性があります。

スーツの下に着るシャツについても、冬を除いてリネンのものを良く着ます。

着心地、丈夫さ、速乾性、シワができやすいけどシワの伸びも早い、など、多くのメリットがあるからです。

とはいえ、最もドレッシーなシャツと言えば、コットン製で、フォーマルなスーツを着る際は、リネンではなくコットンのシャツがベストだと思います。

その間を取った、コットン×リネンのシャツというのが存在します。

コットン×リネンのシャツについて、私が考えるメリット、デメリットを紹介します。

コットンシャツの特徴

まずは、コットンシャツとリネンシャツ、それぞれの特徴を確認します。

最初にコットンシャツから。

コットンシャツと言っても、様々な種類の生地があります。

最もドレッシーなつるっとした生地を、ポプリンというらしいです。

他にも、オックスフォードという、カジュアルなボタンダウンシャツに使われるような、ざらっとした生地もあります。

そのほかにも、メッシュ素材や、起毛したフランネルなど、色々あります。

それらを一緒くたにまとめて語るのは雑ですが、話がややこしくなるので、今回の記事ではコットン素材というくくりの中でまとめて語ります。

コットンシャツは、コットンなので、汗を良く吸ってくれるし、天然素材で肌触りも良いです。

ポプリンであれば、最もドレッシーな印象になります。

デメリットは、洗濯するとシワシワになること。

アイロン掛けが基本は必要になります。

リネンシャツの特徴

次にリネンシャツについて。

リネンシャツは、汗を良く吸ってくれるのはコットンと同じですが、コットンより圧倒的に速く乾きます。

ざらざらして肌に良くないというイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、それはコーヒー豆の袋に使われるような麻の生地であり、シャツに使われる生地は肌に優しいです。

コットンのシャツは、何百回も洗濯を繰り返していくとみすぼらしくなっていきますが、リネンシャツは洗えば洗うほど、生地の目が詰まり、丈夫になります。

劣化ではなく、いい雰囲気になる、味が出る、という表現が良いかもしれません。

もちろん、1万回洗濯しても劣化しないわけではなく限度がありますが、コットンシャツよりは洗濯に強いです。

古着で購入、かつ100回以上洗濯していても生地はノーダメージ

デメリットは、シワができやすいこと。

そのシワがエレガントで格好良いと私は思うのですが、人によってはマイナスになり得ます。

しかし、1枚で着るならエレガントなシワが出来ますが、リネンシャツの上にジャケットを羽織り、ジャケットを脱いだ時は、とてもエレガントとは思えないシワが出来てしまいます。特に二の腕のあたり。

参考記事

「リネンシャツの最大の弱点」

しかし、シワが出来やすいのは、シワの伸びが速いことの裏返しでもあります。

シワが出来ても、霧吹きで湿らせて、部屋に干しておけばすぐにシワが伸びます。

旅行に替えのシャツを持っていく時などは、スーツケースから取り出したときはシワシワですが、ホテルで霧吹きを借りてシュッシュし、数時間後にはピンとしたシャツを着ることができます。

また、洗濯の際も脱水時間を最短にし、干すときにシワをなるべく伸ばしてあげれば、アイロン掛け無しでも着られちゃうくらいにシワが伸びています。

もちろんアイロンを掛けてパリッとさせても良いのですが、どうせすぐにシワがつくので、私はきれい目な格好でリネンシャツを着る時でも、ノーアイロンにしてしまいます。

このシワをどう捉えるかは人次第ですが、私はアイロン不要と考えます。

ネクタイをつける時だけは、襟だけアイロンを掛けると良いかもしれません。

リネンひいきになってしまったかもしれませんが、リネンはとにかく便利なのです。

コットン×リネンになると、お互いのデメリットは消えるか

では、コットンとリネンを混ぜるとどうなるのでしょうか。

コットンのデメリットである、洗濯後のシワ(アイロン掛け無しの状態)は、リネンが解消してくれるのでしょうか?

答えはNOです。

リネンが入ったところで、コットンの力は強く、シワが伸びてくれません。

この写真は、脱水を30秒ほどで止め、ピンピン伸ばして干したシャツですが、コットンシャツならではのみすぼらしいシワが残っています。

リネン100%だと、シワは同様に入るのですが、みすぼらしさは無く、リネンらしい、ナチュラルなシワ、と私は思うのですが、いかがでしょうか?

左:リネン100% 右:コットンリネン どちらも、洗いざらし。

続いて、リネンシャツのデメリットである、着用時のシワのできやすさは、コットンが入ることで解消されるのか。

これも、NOです。

リネン100%よりは、シワはできにくいのは事実です。

しかし、リネンが少しでも入ってしまうと、コットン100%の時よりシワが出来やすくなります。

つまり、お互いのデメリットをお互いがカバーし合えてないのです。

コットン×リネンになると、お互いのメリットは強化されるのか

では、お互いのメリットについてはどうでしょう。

コットンシャツのメリットである着心地。

これについては、リネンが入っても一切損なわれません。リネンも着心地が良い素材ですので、当然です。

コットンシャツのメリット2つ目が、見た目のドレッシーさです。(ポプリンの場合)

リネンが混ざっても、印象は大きくは変わりません。リネンの割合にもよりますが、コットンが7割くらいであればドレッシーな印象は残ります。

しかし、若干の違いはあります。

リネンならではの糸の不均一さや、糸の太さで、若干カジュアルに寄ります。

リネン100%ほどカジュアルではないけど、生地に若干のネップ(リネンによくある不規則な節)が出ていてややカジュアルな印象です。

コットンシャツのメリットについては、着心地の点ではキープ、見た目のドレッシーさの点では、やや下がる、ということになります。

リネンシャツのメリットについては、丈夫さ、速乾性、シワの伸びの速さ、これらすべてが、コットンが入ってくることで、やや弱まります。

つまり、お互いのメリットを、良くてキープ、大体は損なうだけ、という結論になります。

まとめ:コットン×リネン、良いこと無し

デメリットをカバーできず、メリットも損なう。何も良いことがありません。

残念ながら、それが事実です。

実際に着用してみて

私が持っている、コットン×リネンのシャツは、この2着です。

フランコ・プリンツィバリーというイタリアブランドのものと、トム・フォードのストライプのもの。

参考記事

「TOM FORDのシャツを買ってみた」

それぞれ、コットン66%×リネン34%、コットン71%×リネン29%、という混紡率です。

両方とも着ていて何も不快感はありませんが、完全にドレッシーに寄せてコットン100%にするか、リネンの良さを生かしたリネン100%にしてほしかった、というのが私の感想です。

コットン100%より若干のカジュアル感を出したい、という場面に使える、とも思いましたが、リネン100%でも、アイロンをしっかりかければ、ドレッシーとカジュアルの中間は演出できるので、コットンが入っている必要がありません。

また、コットン100%であれば通年使えるのに、リネンが入ることで冬はやや寒々しい印象にもなり得ます。

やっぱり、私はコットンでもリネンでも良いので、どちらか100%派です。

コットン×リネンのシャツ、何か良い点があればぜひ教えていただければ幸いです。

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