こんにちは。
ミスターリネンと申します。
ウールやカシミアのニット、特にタートルネック、室内や電車内で暑すぎる問題。
じゃあニットは着ずに、シャツやTシャツを着れば良いじゃん、という話ですが、室外は寒いし、タートルネックのニットというアイテムが格好良いので、着たい。
そんな悩み抱えておられる方に届けたくて、今回の記事を書きます。
目次
コットンニットは万能か
室内で暑すぎるなら、タートルネックではなく、モックネック、クルーネックやVネック、もしくは脱ぎ着しやすいカーディガンにする、という作戦がまずは思いつきます。
それはそれで良いのですが、タートルネックにはタートルネックにしか出せない魅力があり、単純に着なければ良い、では解決にはなりません。
ならば、素材を変えれば良い、という対策が思いつきます。
タートルネックニットの素材で、ウールやカシミヤ以外で使われることが多いのは、シルクとコットンだと思います。
シルク100%、コットン100%のものもあれば、ウールやカシミヤとの合わせ技で、ウールシルク、ウールカシミヤシルク、カシミヤシルク、コットンカシミヤ、等様々あります。

色々なパターンをご紹介できれば良かったのですが、私はウール100%、カシミヤ100%、コットン100%、の3種類しか着たことが無く、今回はウールとカシミヤ以外の素材を使ったらどうなるのか、と言う話なので、コットン100%のニットについてお話します。
コットン100%のニットは、コットン100%のカットソーと、生地の厚さが同じであれば、大して変わらない保温力だと感じます。
生地の厚さが同じであれば、と言いましたが、ニットは、ハイゲージ(薄手)、ミドルゲージ(中間)、ローゲージ(厚手)と分かれます。
コットン100%のカットソーと同程度の保温力というのは、ハイゲージ(薄手)なら、の話で、ローゲージ(厚手)になれば、その分暖かくなります。
私が持っているコットン100%のタートルネックニットは、ハイゲージで生地も厚くないので、ウールほどは暖かくはありません。


仮に上にジャケットを羽織ったまま暖房ガンガンの部屋に放り込まれても、何とか生きていられます。
逆に、室外の寒い場所に行くときは、首を二重の生地(タートルで折り返すため)が覆っているので、マフラー無しでも、それなりに暖かいです。

強風の日で、コットンの布が首に巻かれてるだけでは寒いと感じる時は、マフラーを巻けば良いだけです。
つまり、タートルネックの冬らしい季節感を捨てずに、室内でも室外でも快適に過ごせる、有効な選択肢が、コットンのタートルネックニットだと思います。
参考までに、以上はハイゲージに限った話ですが、ミドルゲージ、ローゲージとなると、ウールやカシミヤよりは保温力はないけれど、ニットなので十分に暖かいです。
こちらのローゲージニットもコットン100%ですが、私の体では、関東なら真冬でも、上にバブアーやバーバリーなどのコットン系のコート1枚で十分しのげます。

ケアの楽さ
暑すぎにならずに、季節感も出せるのが、コットンのタートルネックニットだ、ということを述べました。
そのほかにもメリットがあり、それがケアの楽さです。
ウールやカシミヤであっても、洗濯機のドライコースや手洗いなら自宅で簡単に洗えますが、コットン100%はもっと簡単です。
ブラッシングも、大して必要ありません。
コットンでも毛玉は出来ますが、私の感覚では、ウールやカシミヤより出来にくいと思います。

コットンニットのデメリット
しかし、デメリットが無いわけではありません。
それを以下で述べていきます。
伸びやすい
先ほど、ケアが楽と述べました。
それは事実なのですが、コットンのニットは伸びやすく、干し方を気を付けないとでろんでろんになってしまいます。
ウールやカシミヤより重いのか、生地が水を吸いやすいからなのか、ハンガーにかけて干すのは絶対NGです。平置き干しが必須です。

洗濯後、しっかり乾燥した後でも、普通のハンガーに干していては、きっと伸びてしまいます。
畳んでしまうのも良いですが、私はこうやって保管しています。


畳むと着る時にシワが付いているかもしれず、着る前にシワを取るのが面倒だからで、こう干せばシワは気になりません。
消臭機能は無い
「ウールやカシミヤは、動物の毛なので、天然の消臭効果があり、着るたびに洗わなくても、陰干ししたりスチーマーを掛ければ十分。洗うのはワンシーズンに1回でも良いくらい。」
という意見も聞いたことがあります。
仮にニットがクルーネックで、必ずインナーに襟付きのシャツを着るなら、それでも良いと思いますが、タートルネックは首の部分が直接肌に触れます。
首の汗がニットに染み込んでいるのに、1シーズン洗わないのは私には耐えられません。
インナーに、タートルネックのTシャツを着るのも手ですが、暑くなりすぎないようにコットン素材のニットを選んでいるのに、インナーのせいで首回り生地が1枚増えてしまっては、本末転倒です。
コットンニットは汗をかいたり、焼肉やたばこのにおいが付いたら、勝手に臭いが取れることはないので、その都度洗うしかありません。
見た目が寒々しい
生地の表情が、ウールやカシミヤのように、毛らしい温かみのようなものがありません。
コットンのハイゲージニットは、つるっとした、もしくはシャリっとした印象です。


例えばツイードやフランネルの起毛感の強いジャケットのインナーには、コットンよりは、同じく起毛感のあるウールやカシミヤのニットの方が、当然相性は良いと思います。

しかし、タートルネックであれば、それだけで多少の秋冬感は出るので、生地がウールやカシミヤよりつるっとしているからと言って、そこまでちぐはぐな感じにはならないと私は思います。


もしコットン100%のインナーに起毛感のある上着が違和感があるなら、コットンと、ウールやカシミヤの混紡のニットなどにすれば、間を取れると思います。
タートルネックじゃないと寒い
コットンのハイゲージニットは暑がりの自分に合ってる、と思った私は、コットンのニットポロも購入しました。

しかし、これは失敗でした。
というのも、寒いんです。
首が覆われていないので、シャツ一枚と何ら変わらない体感です。
見た目的にも、首が覆われていないのと生地がつるっとしているので、秋冬もののジャケットのインナーには向いておらず、春夏にリネンやシルクのジャケットのインナーに着るのに向いていると思います。
しかし、汗をかきやすい春夏には、ニットのインナーなど着たくなく、リネンシャツや鹿の子ポロシャツを着たいと思うので、長袖のコットンのニットポロは、出番がかなり限られそうです。
長袖ニットポロはウールのものが良いと思います。ニットポロなら首は覆われていないので、ウール素材であっても室内で暑すぎることは比較的少ないです。
インナーに何を着るか
タートルネックのニットのインナーに、皆さまは何を着られますか?
寒がりな方は、ヒートテックでしょうか。
ヒートテックにタートルネックを掛け合わせるのは、私には絶対に出来ません。
汗をかいたら熱がこもり、タートルネックを脱ぐことも出来ず、まるでサウナに閉じ込められたような気持ちになります。
暑がりの人にぜひおすすめしたいのが、エアリズムの長袖です。
ハイゲージのタートルネックのインナーには、機能、コスパ含めてこれ以上のものを私は知りません。
コットンのニットであれば、チクチクもしないので、とっても暑がりの方は、長袖でなく半袖のエアリズムをインナーに着ても良いかもしれません。
売ってない
今回の記事が全部無駄になるような事実があります。
それが、そもそもコットンのタートルネックニットは、滅多に売っていないのです。
色々なブランドで、コットンのニットは売られていますが、オーバーサイズだったり、リブがゆるゆるだったり、クラシックなスタイルが好きな方にはイマイチだな、というものばかりです。
私が持っているコットンのタートルネックのニットは、エムズブラックという日本のブランドのものです。

10年ほど前に高円寺の古着屋で購入し、5年ほど着ない期間もありましたが、また最近頻繁に着ています。
現行で買える、格好良いものは、私が知る限り、ジョンスメドレーだけです。

でも約5万円。
気合が必要です。
最後に
タートルネックニットは好き、でも暑すぎるから困っていた、という方がもしいらっしゃったら、参考になれば幸いです。
ちなみに私はかなりのいかり肩で、タートルネックを着ると、鎖骨付近に生地が溜まり、こんな事態になってしまいます。


だからタートルネックは向いていないんです。
でもタートルネック、着たいんです。
以上です。
ありがとうございました。






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