こんにちは。
ミスターリネンと申します。
先日、ミシンを購入しました。
それは、縫うことが好きで、家でも趣味を本格的に楽しみたいから、ではありません。
自分語りにはなりますが、なぜミシンを買ったのか、その想いを話させてください。
テーラーで働きたい
私には、夢があります。
それは、大好きな服を仕事にすることです。
具体的には、テーラーで働きたいと思っています。
服作りのド素人の私が、スーツを作れるテーラーになりたいと思っても、30歳を過ぎた年齢では既に遅すぎます。
30歳からプロ野球選手になれないのと同じだと思っています。
でも、スーツを作れるようにはなれなくても、何か自分に出来ることで貢献できれば、テーラーで働くチャンスはあると思っています。
将来の夢について、長々と語った記事もあるので、もしよろしければご覧ください。
お直しが出来るようになりたい
私が最も好きで信頼する、都内のあるテーラーで、月に数回程度お手伝いをしています。
そのテーラーでフルタイムで働きたいという気持ちがありますが、様々な事情から、現在は服と全く関係のないことを本業にしています。
テーラーで働くという夢の最大の障壁となる要因は、私に出来ることが少なすぎることです。
もっと多く働きたいという気持ちをオーナーに伝えると、「もしお直しが出来るようになったら、出来ることはぐっと増える」と言われました。
ならば、お直しを出来るようになってやる!と思ったのです。
どこで学ぶか
お直しを出来るようになりたくても、自分でミシンを買って、自己流で練習を重ねても、先生がいないと上達しません。
そのテーラーで、ミシンの使い方から始まって、お直し技術を私に手取り足取り教えてくれるなら理想的です。
しかし、忙しいテーラーにそんな時間があるはずもありません。
そこであることを思いつきました。
家の近所に、良く行くお直し屋さんがあるのですが、そこのオーナーは70代くらいのおばあちゃんで、元々レディースのドレスの注文服を作ったり、メンズのスーツも作っていた服作りのプロです。
現在は、注文服は体力的に厳しいため、お直しに絞っておられるようです。
いつもそこに行くたびに、服のことだけでなく、人生のことを色々教えてくれて、親切にしてくれます。
以下の記事で紹介した穴あき補修も、そのおばあちゃんが、お金もとらずに教えてくれ、必要な道具もプレゼントしてくれました。
そのおばあちゃんに、ボランティアで見習いをさせて欲しい、と依頼してみよう、と思ったのです。
早速行って打診してみると、断られてしまいました。
考えてみれば、当然です。
人手を必要としていない状況で、見習いがいても邪魔なだけです。
相手のことを考えずに、自分の要求だけを押し付けた私がバカでした。
でも、つっぱねられたのではなく、別の方法でなら協力できる、と言ってくれました。
その方法とは、私が自分でミシンを買い、実際に作業したものを見せれば、添削したり、作業に入る前にどこをどうやって縫ったらよいかなどを、アドバイスしてくれるというのです。
失礼なお願いをしたにもかかわらず、協力を提案してくれて、親切すぎて涙が出ます。
お言葉に甘え、「すぐにミシンを買います!ぜひお願いします!」と言いました。
ミシン探し
というわけで、ミシンを買うことにしました。
おばあちゃんからは、最初は自分がミシンに何を求めるのかすら分からないし、高いものを買っても仕方ないからと、中古のものを勧められました。
自分なりに色々と調べ、中古でも整備された美品は多くあったのですが、服の中古品と違い、ミシンは機械です。
故障した時に、修理にお金が掛かります。
修理にかかるお金、新品と中古の価格差を考慮し、新品を買う方が長い目で見ればお得、という結論に至りました。
ミシンは、家庭用、職業用、工業用、と大きく3種類に分かれます。
家庭用は、小さいポーチやまくらカバー程度のものを作ったり、刺繍で文字を入れたりするのに向いているようです。

工業用は、工場で使われるような、「ガチ」のもので、家の中には置けません。

その中間の、職業用は、ジャケットなどの大きいものを縫え、大きさ的にもぎりぎり家にも置けるくらいのものです。
機能的には、直線しか縫えないものがほとんどですが、シンプルな機能で十分です。
最近はコンピューターミシンと呼ばれる、高機能なものも増えていますが、それでは私にとって練習になりません。
家で何か作品を作ることが目的なのではなく、お直しの技術を身に着けることが目的なので、機能は最小限の方が良いと考えました。
実際に買ったのが、こちら。
日本が誇るミシンメーカーJUKIのものです。


実際に、私がお手伝いするテーラーでも、おばあちゃんのお直し屋でも、JUKIのミシンが置かれていました。
知識がないがゆえに、メーカーは間違いないものにしたいです。
TL30というモデルで、本格的なミシンですが、直線縫い以外の余計な機能は付いていない、シンプルなものです。
一番安く買えるところを探して、7万円ちょっとで購入できました。
補助テーブルというものが付属しており、これが無いと大きい布を縫う時、布が下に落ちてしまうので、あると便利です。


補助テーブルを付けると、幅がかなり大きく、専用の台が必要になります。
ということで、テーブルも購入しました。狭い家がますます狭くなりました。

早速縫ってみる
早速縫ってみようと思ったのですが、まず糸をセッティングするのに一苦労です。
説明書や動画を見ながら、下糸、上糸をセッティングします。
そもそも糸を下と上に2本セットすることすら知りませんでした。
ようやく糸を通し、練習として、破れた洗濯ネットを塗ってみました。

ぐちゃぐちゃですが、破れた箇所はふさがりました。

縫うこと自体は、スイッチを押して布をスライドさせるだけですが、布を合わせてずれないよう、まっすぐ縫うのだけでも簡単ではありませんでした。
また、縫い終わった後、端っこを結ぶ(糸どめ)のも、自動ではやってくれないので、自分でやる必要があり、それもまた一苦労でした。
最後に
私は服が大好きですが、買うこと、着ること、眺めることが好きなだけで、縫うことが好きなわけではありません。
なのでミシンをセットし、糸を通し、実際に縫う、という一連の行為は、そんなに楽しいとも感じませんでした。
でも、夢のために、何度も練習し、少しずつ技術を身に着けていきたいです。
今は下手くそだからつまらないだけで、ある程度得意になってくれば、楽しくなってくるかもしれません。
とりあえず、今後はお直しが必要な服があれば、なるべくお直し屋さんに持っていかず、自分で直してみようと思います。
以上です。
ありがとうございました。
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