こんにちは。ミスターリネンと申します。
今回の話は、紐靴の羽根と呼ばれる部分の開き具合についてです。
私は潔癖症気味なのですが、公衆トイレで立小便をするときに尿の跳ね返りがどうしても気になり、靴の紐を触りたくない性格です。
なので、ローファーやモンクストラップしか持っていませんでした。
結婚式に参列するときですら、リネンスーツにモンクストラップという、舐めた格好をしていました。
参考記事
しかし、最近DORSOさんで人生初のスリーピースをオーダーし(まだ完成前)、スリーピースには紐靴を合わせたいと思い、紐靴デビューを決心しました。
ストレートチップよりはほんの少しだけ飾りのある、パンチドキャップトゥの黒の表側の靴を購入しました。
そこで発生した悩みが、紐靴の羽根と呼ばれる部分(紐が通る穴がある部分)が閉じてしまうこと。
私の足は甲が低めなので、紐をぎゅっと結ぶと、羽根が閉じ切ってしまうのです。
羽根が閉じるとなぜいけない?
「革靴の羽根は少し開いていた方が格好良い。」
という話を、以前聞いたことがありました。
それには理由があり、羽根が閉じ切っているということは、これ以上甲部分をきつく閉じられないということであり、紐できつさを調整する機能が果たされていないことになります。
ぎゅっと紐を結んでも、まだ羽根が閉じ切らないくらいの状態であれば、足のむくみ具合や靴下の厚さなどに合わせて、紐の結ぶきつさを変え、常にちょうど良いフィッティングの状態でいられます。
羽根が閉じ切った革靴を履いていると、サイズが大きすぎる靴を履いているか、自分の足型に合っていない(甲が高すぎる)靴を履いているという印象になり、格好悪いという主張にも、納得は出来ます。
羽根が閉じているかなんて、どうでも良いじゃん、というのが、世の中の多数派の意見かもしれませんが、私のブログにたどり着いてくれた、クラシック好きな方にとっては、こういう細かいことが、結構大事だということを分かっていただけるかと思います。
クラシック勉強中の身である私は、自分の着こなしに十分な自信がまだないからなのか、そういう細かい話はとても気になります。
サイズ調整用パッドで解決
さて、この閉じ切った羽根をどうにかしたいと思い、ネットで調べると、すぐに答えは見つかりました。
シュータンという、羽根の内側に位置するベロのようなパーツの内側に、やや厚めのパッドを貼るだけです。
そうすることで足の甲が高くなったのと同じ状態になるため、羽根が閉じにくくなるという仕組みです。
有名なコロンブス社の、500円で買えるパッドを買い、貼り付けました。
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羽根がやや広がるようになり、自分としては満足いく見た目になりました。もっと広がっても良いと思いますが、このくらいが妥協点です。
機能的観点からも、甲でしっかり押さえてくれるので、フィッティングもやや向上しました。
コロンブス社の商品は、スポンジのような化学繊維の素材で出来ていますが、レザーで出来た高級な商品もあります。
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それでも1600円程度なので、高いわけではないですが、どうせ見えないし、靴下を履くから直接肌に触れるわけでもないため、スポンジだからと言ってなにか困ることも無いと思っています。
クラシックのルール、細かいけど、それが楽しくないですか?
今回の記事は、サイズ調整用のパッドを紹介したくて書いたものではありません。
クラシックの世界に存在するルール、細かくて面倒だけど、だからこそ面白いですよね、というつぶやきをしたくて、読んでくれた方とそれを共有したくて、書きました。
「ネクタイのディンプル(くぼみ)はあった方が格好良い」というのと似たような話かもしれません。
別に、ディンプルが無くたって、革靴の羽根が閉じていたって、何か大きく困ることはありません。
でも、どんなルール、ディティールであっても、何かしらの理由があって生まれたものです。
ディンプルは、Vゾーンを立体的に見せる為だし、革靴の羽根の開き度合いの話も、革靴を快適に履くためのサイズ調整機能として、意味があるディティールです。
面倒くさい気もするけど、それを気にするのが結構楽しいと、私は思っています。
共感してくださる方がいれば嬉しいです。
以上です。ありがとうございました。
参考リンク
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